加オイルサンド主要生産地に山火事迫る、6000人に避難命令

David Ljunggren Nia Williams

[14日 ロイター] - カナダ西部で発生した山林火災は延焼地域が拡大し、アルバータ州当局が14日、火の迫ったフォートマクマレーの近郊住民計約6000人に避難命令を出した。

フォートマクマレーはカナダのオイルサンドの主要生産地。生産量は全国の3分の2に相当する日量約330万バレルに及ぶ。

同地から150キロ以内の地域では、サンコー・エナジーやカナディアン・ナチュラル・リソーシズ、インペリアル・オイルなど資源開発企業がオイルサンドのプロジェクトを手がけ、多くの労働者がフォートマクマレーに住む。

同州担当官によると、火勢は同日に強まり、焼失面積は1万ヘクタール(2万5000エーカー)以上に広がったという。

フォートマクマレーでは2016年にも大規模な山林火事が発生し、住民9万人が避難を強いられ、この影響で日量100万バレル以上の石油生産が停止された。

ただ現地当局によると、現在は消火態勢が当時よりも整っている。また周辺の山林は多くが焼けたままで、火勢は弱まる可能性がある。

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