なぜ帰ってきたくなる?西鉄に戻ってきた社員たちが語るカムバックを決意した理由

一度退職した後、異なるキャリアを進みながらも、経験者採用で再び西鉄に戻ってきた3人の社員たち。部署も経歴も異なる3人は、なぜ西鉄に戻って来たのか?

これまで経験した仕事やカムバックのきっかけ、現在の職務内容などを詳しく語ってもらったら、働く場所としての西鉄の魅力が見えてきた!

上村 陽介 さん

経理部
2004年に入社。経理部で各部門の経理業務に携わる。家業を継ぐために2010年に退社。その後、2019年に経験者採用で再入社。現在は本社の決算業務や予算管理を担当。

岡 麻美 さん

天神開発本部 福ビル街区開発部
2012年入社。国際物流事業本部のIT推進室で情報共有基盤システムの管理・運用などを担当。2015年に退社し、2年間の海外就業を経て帰国後、福岡で大学の新規学部立ち上げに従事。2023年、経験者採用で再入社し、関東で輸出業務に携わる。2024年4月から天神開発本部福ビル街区開発部に異動し、企画業務を担当。

李 智潤(い じゆん) さん

都市開発事業本部 企画開発部 開発担当
韓国出身。2017年に入社し、都市開発事業本部で2年間天神コアの販促及びフロア営業を担当。その後、企画開発部に異動、社有地の開発に携わり2020年3月に退職。コロナ禍は韓国に戻ったが、2023年4月に経験者採用で再入社。現在は西鉄天神大牟田線春日原駅、白木原駅の開発を担当。

入社と退職、理由は?

最初の入社の理由と業務内容について教えてください。

(上村さん)
大学で都市政策について学んでいたことから、交通を主軸にさまざまな事業を手掛ける西鉄に興味を持ちました。入社してからは、6年間ずっと経理部に所属していました。
1年目は都市開発事業部の収入部門、2年目は同部署の資産部門、3年目以降は鉄道事業本部といった具合で、いろいろな部門をみてきました。担当が変わると扱う内容もがらりと変わるので、コツをつかむまではなかなか大変でしたね。

(岡さん)
私は海外に繋がりのある仕事を軸に就職活動をしており、当時他社と比べても早い段階で海外研修の機会がある国際物流部門に興味をもちました。また、就職活動を通しての社員のあたたかさや人柄が入社の大きな決め手となりました。入社後は、当時珍しかったIT部門の配属となったのですが、ITなしではビジネスは成り立ちませんし、そのような基幹となる部署で働けたことにとても感謝しています。

(李さん)
私は韓国出身で、韓国の大学では日本語を専攻していました。高校生の時に日本の音楽やドラマがはやっていて、日本文化に興味を持ったんです。西鉄の人事担当者と出会ったことが西鉄を知ったきっかけです。
担当者の話を聞いて、国内外で幅広い事業を展開する西鉄に興味を持ちました。日本で、西鉄が拠点を置く福岡で働けることにも魅力を感じ、入社を希望しました。
就職後は福岡に移り、都市開発事業本部に所属。閉館前の「天神コア」運営室で販促やフロア営業などを担当した後、社有地の開発に携わりました。

退職の理由は?

(上村さん)
実家の衣料品店の仕事を継ぐことになり、2010年に退職しました。当時はショッピングモールへの出店など店舗拡大の時期だったので、現場の人手も足りなくて。店舗に入って店長業務を担当していたほか、接客や商品の仕入れ、パンツの裾上げまで何でも経験しましたね。

(岡さん)
裾上げまで! すごいですね。
私は、若いうちに海外で働きたいと思っていたのですが、当時の海外研修制度では「営業所」での実務経験が必須でした。当時IT部門という管理部門に所属していた私は、「営業所」への異動希望を出すことも勧めてもらったのですが、異動できたとしてもその後どのタイミングで海外に行けるかどうかはわからない……。
それで、思い切って退職して、自分で海外に行くことにしました。オーストラリアの郵便局等で2年間就業し、帰国後は福岡へ。佐賀出身で、就職後は東京勤務でしたので、福岡に住むのは初めてのこと。とても快適で、すぐに福岡が好きになりました。

(李さん)
私は入社してからさまざまな業務を経験したのですが、社会人デビューが海外だったこともあり、母国以外での暮らしや自己成長、キャリアなどに悩んでいた時期がありました。
それで一度退職して韓国に戻り、自分の知識やスキルを磨く時間をつくることにしたんです。新しい勉強をしたり、アメリカに行ったり、仕事もしたり。コロナ禍と重なって大変な時期でしたが、有意義な時間だったと思います。

戻るきっかけは上司や先輩、同僚だった

退職後、それぞれの道に進んだ後も、同期や先輩、上司、後輩社員と連絡を取り合っていたという3人。業務内容や退職の理由が異なる彼らが、一度退職した後に再び西鉄に戻ってきた理由は何だったのか。そのきっかけをつくったのは、いずれも西鉄の「人」だった。

(上村さん)
退職後、9年間続けてきた家業。しかし、さまざまな事情から事業を清算することになりました。そんなある時、同期が集まる食事会に呼ばれまして。先輩や同期、同僚とはずっと連絡を取り続けていたので、気軽な気持ちで顔を出して状況を話してみると、経理部にいる同期から「それなら経理部に戻ってくれば?」と言われたんです。
正直、そんなに簡単に戻れるとは思っていなかったのですが、同期を経由して当時の部長に相談してもらい、経験者採用の入社試験を受けて復職することになりました。

(岡さん)
私も同様で、退職後も同期や先輩、上司と連絡は取り合っていたのですが、日本へ帰国後、距離的にも近くなり、西鉄のメンバーと会うことが増えて、西鉄の「人」の魅力を改めて感じていました。また、福岡に住んでみると、生活のあらゆる面で西鉄のサービスが関わっていて、居心地の良い街をつくりだしていることを実感していました。ちょうど自身の最終的なキャリアを考えている時期で、「一生働くなら、人に魅力がある会社がいい!」と思い、頭に浮かんだのはやはり西鉄でした。

(李さん)
私も、同期や上司とはよく連絡を取り合っていました。そんななか、離れた韓国で過ごしていると「みんなに会いたい」「いっしょに仕事をしたい」という気持ちが募ってきて……。それで上司に「会社に戻りたい」と相談して、経験者採用選考を受けることになりました。

2度目の入社。今の心境や働きがいは?

復職後、周囲の反応はどうでした?

(李さん)
最初はすごく気になっていました。「どうして戻って来たの?」とか思われないかな、とか。でも、実際はあたたかく迎えてくださり、戻ってきてよかったと実感しました。
現在は、西鉄天神大牟田線春日原駅と白木原駅の開発を担当しています。3年ぶりに日本語を使うので、仕事で日本語がスムーズに出てくるか最初は心配でした。商談等で上司がどのようなことを言っているのかをよく観察し、それを真似しながら説明したりして、不安を解消していきました。

(岡さん)
私は復帰してから、国際物流事業本部の関東第三営業所という輸出部門の所属となりました。退職前に希望していた「営業所」に配属されたのですが、IT部門で従事した業務内容とは全く違ったので正直不安もありました。ただ、以前お世話になった他部署の方々含め、周りがやさしく接してくれて、その雰囲気に「あぁ、西鉄に帰ってきたんだ」としみじみ感じました。
また、今年4月からは部門も変わり、社内公募制度で異動が決まった「福ビル街区開発部」での仕事がスタートしますのでとても楽しみです。

(上村さん)
私は10年弱会社から離れていたので、「人も雰囲気も変わっているだろうな」とは思っていました。本社が移転してフロアや席の配置が変わったこともあるかもしれませんが、「上下間の壁がなくなった」「女性の割合が増えた」など、雰囲気の変化は感じました。半分以上は知らないメンバーでしたが、みなさん温かく迎え入れてくれましたし、業務自体は以前の経験を生かすことができたのでスムーズに戻ることができたと思います。

西鉄に戻ってきてから、どんなときに働きがいを感じますか?

(上村さん)
経理部の仕事では、法律や会計基準などさまざまな知識を常にアップデートしていく必要があります。これまでの自分の知識と経験が、西鉄のさまざまな事業の役に立てるということが、働きがいにつながっています。

(岡さん)
国際物流部門では、日々様々な貨物を扱っています。輸出されているアイテムを見てみると、海外でいかに日本の技術が必要とされているかがわかり、その輸出をサポートできることを誇りに感じていました。また、福ビル街区での仕事は、まったく新しいチャレンジとなりますが、このように同じ会社内でも多角的な仕事に携わることができるのも、西鉄の魅力のひとつだと思います。

(李さん)
テナント入居を検討中のお客さまに対しては、定期的に連絡してコミュニケーションを取るようにしています。開業前の施設では現地視察ができないので、大切なのは情報と資料。開業後をイメージしやすいよう、工夫しながら資料を作成や説明します。
最初は興味がなさそうだったお客さまに再度商談の機会をもらって物件の説明に伺った時、「前よりもっと具体的になって詳細も分かりやすいので、再度検討してみたい。」と言っていただきました。私の説明で出店場所の魅力を十分に伝えることができ、お客さまに前向きに考えてもらえた時は達成感がありますね。

これまでの経験を生かし、復帰後も各部署で活躍を続ける3人。西鉄で働くことや社内制度について感じることを自由に語ってもらった。

(上村さん)
以前と比べて経験者採用が増えていると感じました。また、フレックスタイム制は助かりますね。コアタイムの縛りもないし。いずれも「多様性」を感じました。こうした制度がここ数年で充実し、アップデートされていますよね。あと、男性はスーツ&ネクタイ姿が少なくなり、オフィスカジュアルが増え、その点も働きやすくなった点に感じます。

(岡さん)
役職名ではなく「さん」づけで呼ぶ習慣も浸透しています。ほかにも在宅勤務やフレックスタイム制は、子育て世代などにとどまらず、多様な働き方の実現に役立っていると思います。また、今回私が活用した「社内公募制度」なども新しい取り組みで、今後広がっていくと良いなと思います。

西鉄には、育児や介護、傷病などの理由で退職した後に5年未満であれば再入社を希望できる「キャリアリターン制度」や海外への留学などの理由で一定期間休職が可能な「ライフキャリア休職制度」などもある。それぞれが自由にキャリアパスを描き、個人の成長が西鉄の成長につながる——。今後もアップデートされていく西鉄の制度や仕組みにこれからも注目を続けたい。

© 西日本鉄道株式会社