Google検索、AIによる概要まとめがデフォルトの結果表示に。まず米国で開始

Image:Google

Googleは米国において、ウェブ検索結果に「AI Overviews」の表示を開始した。この機能では、複雑な検索問い合わせに対して、ウェブ検索結果に基づいて生成AIが要約と回答を出力する。

たとえば、ユーザーが「革ブーツをきれいにする最適な方法は?」とを検索したとすると、結果表示画面の上部には、インターネット上から収集した情報からAIが生成した、複数ステップのクリーニング手順を含む「AIによる概要」が表示される。

さらに「グループ向けに準備が簡単な3日分の献立を作成する」などの検索を行うと、ウェブ上の幅広いレシピからプランを得ることができると説明されている。

この機能は昨年のGoogle I/Oで発表された「Search Generative Experience(SGE)」を名称変更、機能改善したバージョンと言うことができるだろう。

AI Overviewsによって生成された回答は、従来のウェブ検索結果よりも上に表示されるという。現在は米国のみの展開だがすぐに多くの国々で利用可能になり、年末までには10億人を超える人々が使えるようになるとのことだ。

ちなみに、インターネット検索を利用する人は多くの場合、それほど複雑な検索クエリーを使っていないと思われる。たとえば、特定のウェブサイトを表示したいだけなら、URLを入力するのが面倒なのでそのウェブサイトの名前を検索してリンクを表示させる、といった使い方が日常的だと考えられる。このような場合は、生成AIによる概要表示は行われないとのことだ。

また、元ジャーナリストでGoogleの検索部門に務めるダニー・サリバン氏は、自身が運営するSNSアカウント「Google SearchLiaison」を通じてGoogle検索結果からAI Overviewsを省き、従来同様のウェブページリンクを一覧形式で表示する検索結果を表示する「Web」タブが追加されたことを伝えている。

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