「インパクト与えられる選手に」 ミスターヴェルカ・松本健児リオン 一問一答

「来季はチャンピオンシップに絡みたい」と意気込む松本=長崎市、県立総合体育館

 長崎ヴェルカの契約第1号選手で「ミスターヴェルカ」と称されている松本健児リオン。開幕から53試合連続でスタメン出場した29歳は、守備の柱として活躍を続けた。チームとしても、個人としても初のB1だった今季を振り返り、今後の意気込みを語った。以下一問一答。

 -今季を振り返って。
 最初はすごくいい形で入ったが、どんどんB1の厳しさっていうのを思い知らされた。難しい期間は長く続いたが、その中でチームも個人もしっかり成長して、シーズンを過ごせたと思っている。目標の30勝は達成しなかったが、いいシーズンだった。

 -所属クラブがない時期を経て、B1の大舞台で戦い抜いた。率直な感想を。
 自分に関わってくれた全ての人のおかげで、今ここに立てている。自分だけの努力や力だと思っていないので、本当に感謝したい。1年、所属チームがなく、引退しようと思った時期もあった。諦めずにしっかりやり続ければ、夢や目標は達成できることを少しでも証明できたと思う。そういった部分で、いろんな選手に少しでもメッセージが発信できた。最初のB1での今シーズンは自分を褒めたい。

 -手応えと課題を。
 (得意の)ディフェンスの部分で両方を感じた。今季は相手のポイントガードなど、キーマンのマークに付くことが多かった。そういった選手をうまく止めることができたこともあるし、逆にやられてしまうこともあった。B1のレベルの高さをすごく感じた。(来季は)相手のベストプレーヤーを止められるような選手になりたい。

 -マッチアップした選手の中で印象に残ったのは。
 マークした選手との対戦は全て楽しかったが、印象に残っているのは島根の安藤誓哉選手。(29節第2戦の)ホームで島根と戦った試合で、大事な場面で得点を決められた。自分が止めている時間帯もあった。ただ、勝負どころでの決定力の高さをすごく感じた。重要な場面で(守備で)どういった仕事ができるかがこれからの課題。

 -第32節、佐賀との第2戦まで全53試合でスタメン出場だった。(けがで)記録が途切れてしまった時の悔しさは。
 めちゃくちゃ悔しかった。自分としては目標とまではいかないが、全試合スタメンでという思いがあったので、けがをしてそれが途切れた時は感情的にもなった。そのくらい自分にとって、1年目のシーズンは大きな意味を持っていた。

 -ターゲットの30勝を達成できなかった。
 チームとして掲げた目標を達成できなかったのはかなり悔しいが、達成できないとは全く思わなかったし、達成するチャンスはあった。このチームの次のステップに向けて、その難しさを超えていかないといけない。そんなにネガティブに捉えていない。

 -10月に完成するハピネスアリーナでどんな夢を描いていきたいか。
 先日、アリーナの見学をした。完成間近で観客が入って応援してくれてるのを想像できたし、そこでもっと長崎の人を熱くできるような試合もしたい。ヴェルカが根強く長崎に広がっていけばいいなと思う。

 -来季への意気込みを。
 チャンピオンシップに絡めるようになりたい。個人としても、もっと攻守でBリーグにインパクトを与えられる選手になりたいなと思う。オフは今シーズンで出た課題にしっかり取り組んでいきたい。

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