<HIGH END>LUMIN、プリ搭載「P1 mini」/Silent Angel、Roon、TAIKOなどネットワークオーディオ注目モデル

今年のミュンヘン・ハイエンドでも、ネットワークオーディオ系の新しい提案がいくつも展示されていた。ここでは香港のLUMIN(ルーミン)、Silent Angel(サイレント・エンジェル)、HiFi Rose、Roon、Nagra、TAIKO AUDIOなどの注目プロダクトを紹介しよう。

上位グレードの技術を継いだプリアンプ内蔵モデル

ルーミンはプリアンプ機能まで一体となったネットワークプレーヤー「P1mini」を発表した。HDMI入力・出力(ARC対応)を搭載しており、テレビ等との連携も可能。HDMI入力を搭載しているため、ARCによる再生フォーマット上限も回避することができそうだ。アナログ入力も搭載しておりプリアンプとしても活用できる。

LUMINの「P1 mini」を初披露

フラグシップモデル「X1」にも搭載された光ファイバーケーブルを接続できるSFPポートや、フェムトクロックシステムなど上位グレードの技術も踏襲。電子ボリュームLeedhやパワフルなリニア電源など、ルーミンの最新技術がすべて詰まったモデルとなっており、まさに現代のネットワーク再生のハブとなりそうなアイテム。

「P1 mini」の背面端子。SFPポートやHDMIのIn/out、アナログ入力など多彩な使いこなしが可能

会場ではVIVID AUDIOのスピーカー「KAYA」を組み合わせ、同社のパワーアンプ「LUMIN AMP」と組み合わせてTIDAL等のストリーミングのデモを実施。艶感ありながらも精錬されたサウンドが部屋を満たしていた。

VIVID AUDIOのスピーカーと組み合わせてデモを実施

ACアダプター製品に活用できる強化電源

またSilent Angelは新たに「MUシリーズ」のパワーアンプと、強化電源を発表した。

Silent Angelの強化電源(下)とネットワークハブのブラック仕上げバージョン(上)

「MUシリーズ」は質感の良いアルミニウムの横長シャーシが特徴で、同社のEMIノイズ対策などの独自技術をさらに洗練させている。基本的にドイツの地名から製品名が名付けられており、これまでネットワークプレーヤー「Munich」、ネットワークハブ「Bonn」などを展開していたが、新たにパワーアンプ「COLOGNE」(ケルン)が登場。本体と専用強化電源の2筐体にて構成されている。

アルミシャーシの質感も良好なMUシリーズ
上がネットワークプレーヤー&下2台がパワーアンプとその専用電源「COLOGNE」

また強化電源は7系統搭載しており、ハブやルーターなどの電源強化として使用できる。背面端子を見ると12Vが4系統、5V、9V、19Vとネットワークオーディオ系で活用される機会の多いボルテージが用意されている。ひとつはセンシング、ひとつは出力の2系統の端子となっており、専用の「Y字ケーブル」によって接続することでより安定した電源を供給できるとしている。

韓国のHiFi Roseのネットワークプレーヤーが各種ブースに採用

アメリカのアクスポナではaurenderのネットワーク再生システムを使うブースが多かったとレポートしたが、こちらでは韓国のHiFi Roseを使うブースが非常に多かったことも驚いた。

HiFi Roseのネットワークプレーヤーがミュンヘンでは人気

HiFi Rose自身も1Fホールに大掛かりなブースを展開し、GOLDMUNDのアクティブスピーカー「ASTERIA」や、今年発表されたDYNAUDIOの「Contour Legacy」と組み合わせるなど野心的なブースを展開していた。

PIEGAとHiFi Roseはヨーロッパにおいて共同プロモーションを展開
GOLDMUNDのブースでもアクティブスピーカーと組み合わせてデモ

Aurender、Roon Nucleus、NAGRA、TAIKO AUDIOなどの新製品

そのほかネットワークオーディオ系の注目アイテムとしては、今年からハーマングループのブースで出展することになったroon。ARCAMの新シリーズ「RADIA」と合わせて「Nucleus Titan」が展示されていた。

Nucleusの最新版として登場した「Nucleus Titan」
RoonはハーマングループのARCAMとともに出展

またNagraはコンパクトなストリーマー「The streamer」をリリース。NAGRA Linkで同社のDAコンバーターと接続可能で、TIDALやQobuz、Spotify、UPnPなどいまの最先端のネットワーク再生に対応しているとのこと。

NAGRAのコンパクトストリーマー「The streamer」
今年はSTENHEIMのスピーカーと組み合わせ

Aurenderは、ネットワーク機能内蔵一体型プリメインアンプ「AP-20」とマジコのスピーカーのみという最小コンポーネントによるシンプルで洗練されたシステムを提案。またDACを搭載しないネットワークトランスポート「A1000」もお披露目した。

マジコのスピーカーと組み合わせたaurenderのブース
DAC内蔵のネットワークプレーヤー「A1000」(アンプは非搭載)

その他、TAIKO AUDIOは超巨大サイズのオーディオサーバー「OLYMPUS」を披露。一方、エレクトロコンパニエからは小型のアンプ内蔵ネットワークプレーヤー「RENA SA2」が登場。ブックシェルフと組み合わせるなどのシンプルなシステムに期待ができそうだ。

TAIKO AUDIOの新サーバー「OLYMPUS」
手前がPILIUMのパワーアンプ「ZEUS」。OLYMPUSはその右隣で、サイズ感を感じてほしい
Eversolo「DMP-A8」の内部も公開
エレクトロコンパニエの小型ストリーマーも期待!

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