中国、台湾新総統就任控え威圧強める 接続水域近くで軍事演習

Yimou Lee

[台北 15日 ロイター] - 台湾で今月20日に頼清徳氏が新総統が就任するのを前に、中国軍の動きが一段と活発化している。台湾当局によると、中国軍の戦闘機や艦船が、台湾海峡の中間線を越えて台湾により近い場所に侵入し、実践を想定した演習を実施している。

台湾国防部(国防省)の柏鴻輝副部長(副大臣)は先週の会見で20日前後の中国の動きに軍が備えていると述べた。4月には、米国と台湾の海軍が西太平洋で合同軍事演習を非公表で実施したとされる。

4月下旬以降、台湾周辺での中国軍の規模が拡大。場所も台湾の接続水域に近くなっている。台湾治安当局の高官は「挑発の度合いが増している」と指摘した。

台湾国防部によると、14日夕に中国軍機15機が中間線を越えて台湾の防空識別圏に入り、艦船とともに「共同戦闘準備哨戒」を実施した。複数の中国軍機は台湾海峡の南、フィリピンと台湾を隔てるバシー海峡に進入する外国船を攻撃する訓練を実施した。

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