1位マンC、2位アーセナル…わずか勝点2差で迎える注目のプレミアリーグ最終節、専門メディアは過去の「最終節での驚愕の結末・トップ8」を選定

現地時間5月14日に行なわれたプレミアリーグ第34節延期分のトッテナム対マンチェスター・シティ戦は、後者が2-0の勝利を収めて首位に浮上。この結果、勝点2差で2位アーセナルが迫るスリリングな状況で、最終節を迎えることとなった。

ともに本拠地で迎える最終戦で両チームが対峙するのは、マンCがウェストハム(現在9位)、アーセナルはエバートン(15位)ということで、いずれも欧州カップ出場権争い、残留争いに関与していない状況であることからも、マンCの4連覇を確実視する見方は大きいようだが、果たしていかなる結末が待っているのだろうか。

両チームの優勝の条件は、マンCは勝てば文句なし、引き分けた場合でもアーセナルが引き分け以下の結果に終われば優勝。一方、アーセナルは勝利のみが求められる状況で、マンCが引き分けた場合には勝点89で並ぶが、現時点では得失点差でライバルをひとつ上回っているため、20年ぶりの戴冠が実現することになる。
3連覇中の「シチズンズ」の黄金時代が続くのか、あるいは「インビンシブルズ(無敗優勝を飾った2003-2004の伝説のチームの愛称)」をも上回るシーズン最多勝利数「27」を記録した「ガンナーズ」が新たな時代の幕を開けるのか、注目されるところだ。

スポーツチャンネル『OPTUS SPORT』は、「ウェストハムは、退任するデイビッド・モイーズ監督を見送るために高いモチベーションで臨むはずであり、マンCにとっては簡単にはいかない一戦になるだろう」と綴り、またアーセナルがエミレーツ・スタジアムに迎えるエバートンについても、ここまで5戦無敗(4勝1分け)と好調であることを紹介し、容易ではない相手であると指摘している。 最終節といえば、創設から30年以上の歴史を持つプレミアリーグには、人々が大いに興奮し、胸震わせた幾つかのドラマが存在するが、スポーツ専門サイト『GIVEMESPORT』は過去のプレミアリーグにおける「最終節での驚愕の結末・トップ8」を、以下の通りに選定した。

1位:2011-12シーズン マンC 3-2 QPR
2位:2012-13シーズン WBA 5-5 マンU
3位:2009-10シーズン チェルシー 8-0 ウィガン
4位:2021-22シーズン マンC 3-2 アストン・ビラ
5位:2005-06シーズン アーセナル 4-2 ウィガン
6位:2010-11シーズン マンU 4-2 ブラックプール
7位:2017-18シーズン トッテナム 5-4 レスター
8位:2014-15シーズン ストーク 6-1 リバプール

8位は、リバプールの象徴だったスティーブン・ジェラードの現役ラストゲームで衝撃の大敗を喫するも、自身のゴールで一矢を報いた一戦で、7位は壮絶な撃ち合い(当時レスター所属の岡崎慎司は怪我でベンチ外)。6位の主役はブラックプールで、悲運のオウンゴールもあって降格の憂き目を見ている。
続いて5位は、アーセナルが長きにわたって本拠地としてきた「ハイバリー」でのラストマッチを勝利で飾り、4位はマンCが劇的な逆転勝利でリバプールを抑えて2連覇&通算8度目のトップリーグ優勝決定、3位はチェルシーの4シーズンぶり優勝、そして2位は名将アレックス・ファーガソンの最後の采配となった試合で、両チーム合わせて10ゴールが生まれた。

そして1位は、やはりと言うべきか、マンUと同勝点で最終節を迎えたマンCが、QPRに逆転を許した状態で後半アディショナルタイムに突入し、そこからエディン・ジェコ、セルヒオ・アグエロの連続ゴールで奇跡の大逆転を成功させ、プレミアリーグ史上最大とも言えるミラクルを起こした一戦である。

果たして、こうした歴史に残るラストゲームが今回も展開されるかが興味深い。互いにプレッシャーがかかる中での究極の一戦は5月19日、同時刻に開催される。

構成●THE DIGEST編集部

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