歴史研究家が告訴状提出 「発見は演出」と信用毀損

記者会見する歴史研究家の原田良子さん=15日午後、京都市

 京都市内の大久保利通旧邸跡に残っていた茶室「有待庵」を見つけた歴史研究家原田良子さん(57)=同市=は15日、何者かに「偶然の発見は演出の可能性もある」などとする文書を報道機関などに送付されたとして、信用毀損の疑いで京都地検に告訴状を提出した。容疑者は不詳としている。

 市によると、茶室は大久保利通が私邸を構える際、薩長同盟が結ばれた小松帯刀の邸宅「御花畑」から移築したとされる。原田さんが解体工事現場を通りかかった際に見つけた。2019年に解体され、市が保存した。現在は移築先を検討中という。

 記者会見した原田さんは「文書がばらまかれていると思うと怖い。実際に仕事がなくなっている」と語った。

© 一般社団法人共同通信社