公益通報の男性職員自殺 和歌山市の不正支出巡り

和歌山市の不正支出を公益通報した男性職員が4年前に自殺していたと遺族の支援団体が明らかにしました。

公益通報者への配慮が欠けていたとして、支援団体は、公務災害の認定や第三者委員会での真相の解明を求めることにしています。

団体によりますと、20代だった男性は不正支出があった和歌山市の児童館への補助金申請を担当する部署に在籍し、2018年、「上司から書類の捏造(ねつぞう)を求められ、心身に不調が生じた」として休職し公益通報を行いました。

男性は2カ月後に復職しましたが、2020年の6月に自殺し、遺族は、公務災害認定を請求したものの請求は退けられました。

和歌山市はおよそ1900万円の不正支出があったとして当時の担当者ら15人を処分しましたが、団体側は、復職した男性が処分を受けた職員と同じフロアに配置されるなど、配慮が不足していたと主張しています。

和歌山市の担当者は「適切に対応した」とコメントしたうえで、「今後もご遺族に寄り添う対応をしたい」と話しました。

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