長崎の被爆者の紙芝居を英訳して発信!長崎被災協の被爆80年プロジェクトの一環

被爆者の思いを世界に届けます。

長崎原爆被災者協議会は、英語のナレーションを付けた動画をインターネットで公開しています。

今回された12歳で被爆し、5年前に亡くなった池田早苗さんの生涯を描いた紙芝居の動画です。

池田さんは、原爆で5人のきょうだい全員を亡くしました。

「花は平和なところにしか咲かない」と、弟や水を求めながら亡くなった犠牲者への慰霊の気持ちを花に託し、浦上川沿いに被爆二世や若者と花壇をつくりました。

紙芝居を英訳し、ナレーションを吹き込んだのは長崎市に住むカナダ出身のジェームズ・パワーズさんです。

中学校や高校で英語を教える傍ら、修学旅行生などに長崎を案内する「平和案内人」への英語の指導を通して原爆について学んできました。

ジェームズ・パワーズさん(45)
「(被爆者)個人の話は時間とともに失われがちです。私はこれらの人々(被爆者)のメッセージを未来の世代に保存する手助けをしたい。(動画を見た人に)戦争はやめた方がいい、と考えてほしい」

これは長崎被災協の被爆80年に向けたプロジェクトの一環です。

被爆者なき時代を見据え、被爆者の証言を世界に届けようと取り組んでいます。

長崎原爆被災者協議会 横山 照子 副会長
「海外に発信しよう、と言いながらなかなかできていなかった。ようやく一歩が踏み出せた」

動画は、14日にYouTubeで公開され、長崎被災協は英訳した別の動画も近く公開する予定です。

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