「こんなに不安なのは初めて」ショット不振の吉田優利、国内初戦で復調なるか

今季日本ツアー初出場する吉田優利(撮影:福田文平)

<ブリヂストンレディス 事前情報◇15日◇袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県)◇6731ヤード・パー72>

今季から米女子ツアーに本格参戦している吉田優利は「不安はたくさんあります」と調子が上がらないなかで、国内ツアー初戦を迎えた。現在は毎週のように条件が変わる米国のコースに対応するため、スイングを調整中。「前のスイングに戻すのは不可能なので、前進していくしかない」とプロアマのホールアウト後は練習場でボールを打ち続けた。

前日14日の夕方に帰国したばかりという吉田だが、表情からは疲れを感じさせず、報道陣の前でハキハキと話す様子はこれまで通りだった。いつもと違うのはやや自信を失っていること。「“自信ありますか?”って聞かれたら“そんなにないです”って答えると思います。ミスが出ても原因が分かれば、そこまで自信はなくならないと思うんですけど、自分の当たった感触と球筋が違うとなると、不安になるのは事実。ここまでゴルフに対して不安を持ったのは初めてです」と現状を打ち明けた。

地元・千葉で開催のトーナメントでホステスプロという立場。結果を出したいという思いは強いが「まずは4日間やりたいですね。今まで日本でやっていた時には予選はあまり考えていなくて、日曜日までどういうプランでゴルフをしようかという感じだったんですけど、今は4日間やりたいなという調子なので」と控えめな目標を口にした。

調子を崩したのは慣れない米ツアーでの環境が大きい。毎週のように芝質が違うコースでプレーし「コースに合わせるとスイングが崩れてしまう感じで、自分のいいところまで消してしまうイメージがあります。コースも難しいので、分かってはいてもプレーしながら直すというのは難しくて、そこがうまくいっていない原因かなと思っています」。コースや芝質に合わせるのではなく、どんなコースにでも対応できるスイングを作るのが現状の課題だ。

この日は辻村明志コーチも会場を訪れており、練習場では一球ごとにディスカッションをしながらスイングを調整。下半身の動きを中心に確認を繰り返した。調子が上がらなくても、自信を失いかけていても、前向きなところは変わらない。「今までうまくいき過ぎていたんだなと改めて思いました。これもいい経験だと思っています」。さらなるレベルアップへ、今季国内初戦できっかけをつかみたい。(文・田中宏治)

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