立ちはだかる“プロの壁” ルーキー清本美波「どんどん上を目指して」

プロの壁に立ち向かう18歳のルーキー(撮影/内山孝志朗)

◇国内女子◇ブリヂストンレディスオープン 事前(15日)◇袖ヶ浦CC 袖ヶ浦コース(千葉)◇6731yd(パー72)

昨年のプロテストでトップ合格したルーキー清本美波が苦戦している。QTランキング100位の今季はここまで主催者推薦で4試合に出場して、いずれも予選落ち。プロの壁にぶち当たっている。

トップ合格の称号を重圧に感じているわけでは決してない。「(プロテストは)ラッキーというか、うまくいきすぎた。周りに言われて『頑張らなきゃ』と思うくらいで、プレッシャーではない」と冷静に話す。

プロキャリアはまだ始まったばかり(撮影/内山孝志朗)

アマチュアとプロの差として、ケアレスミスが圧倒的に少ないことを挙げる。「みんな初日でスコアを伸ばして、そこから2日目でさらに伸ばしてくる。簡単に(スコアを)落とさない印象があるので、そういうのは経験やマネジメントでカバーできているんだろうな」と分析する。

一打の重みが変わっただけに、アマチュア時代にはなかった悩みも生まれた。「本当になんてことない1mくらいで、簡単なラインのパッティングの時に手がうまく動かせなくて。決めたラインに(出球が)出ないし、距離感も合わない。打ち方というより気持ちが原因なのかな…」と打ち明ける。

目澤秀憲コーチとスイング作りに取り組んでいる(撮影/内山孝志朗)

昨年12月からは「元々習いたいと思っていた」という目澤秀憲コーチに師事し、現在はスイングとメンタルの両面を鍛えている最中だ。「いろいろ言われるけど、前よりトップでクラブを高く上げるイメージでやっている。ポイントを教えてくれるので、そこだけやれば良いみたいな感じ。意識しやすいです」。苦しみながらも、18歳は前に進み続ける。

台湾で開催された前週の下部ステップアップツアー「CTBCレディスオープン」からの連戦。今週も主催者推薦だが、推薦出場は年間8試合までの上限が定められているだけに、限られたチャンスで結果を残したい。

「予選通過を目標にしているけど、そこだけではなくてどんどん上を目指して。これまでの試合で悔しかったこととかがたくさんあるので、同じミスをしないようにレベルアップをしていけたら」。プロのキャリアは、まだ始まったばかりだ。(千葉市緑区/内山孝志朗)

<2021年以降のプロテストトップ合格者 デビューから5戦の成績>
神谷そら(2022年11月合格)
23年「ダイキンオーキッドレディス」予選落ち/「明治安田生命レディス」予選落ち/「Tポイント×ENEOS」39T/「アクサレディス」予選落ち/「ヤマハレディース」52T

尾関彩美悠(2021年11月合格)
22年「明治安田生命レディス」予選落ち/「Tポイント×ENEOS」49T/「アクサレディス」予選落ち/「パナソニックオープンレディース」予選落ち/「サロンパスカップ」予選落ち

佐久間朱莉(2021年6月合格)
21年「大東建託・いい部屋ネットレディス」予選落ち/「ニトリレディス」34T/「住友生命Vitalityレディス」27T/「日本女子オープン」予選落ち/「マスターズGC レディース」予選落ち

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