四万十川では天然のスジアオノリや養殖のアオサノリの不作が続く中、高知県四万十市で新たにノリの陸上養殖施設がつくられることになりました。
ノリの陸上養殖施設を整備するのは、四万十市でノリなどの加工・販売を行っている加用物産です。15日、関係者が出席し工事の安全を願って神事が行われました。
かつて、四万十川の下流で冬と春に採れていた天然のスジアオノリ。5年前から良質のノリが伸びていた冬にノリが川底につかなくなり、収穫できていません。また、四万十川と竹島川の下流で養殖しているアオサノリも、この3年間、ノリの生育が進まず収穫量がほとんどありません。
四万十市下田の漁港近くの陸上に整備される養殖施設。費用はおよそ4500万円で、半額を国と四万十市からの補助でまかないます。施設には合わせて32基の水槽を設置し、地下から海水を汲み上げて生育に応じてノリを水槽に移し替え養殖を行います。
(加用物産 加用祐都 取締役)
「“四万十のアオノリ”は昔からお問い合わせいただいてるんですけども出せない状況。それが今回の事業を通して生産できればなという思い。復活してみせますんで」
今年10月ごろには水槽の設置が完了し、養殖を始める計画です。