【特集】新潟1区再編後初の衆院選へ向けた動向 有力候補たちの声と取り組み【新潟】

新潟1区再編後初の衆院選へ向けた動向

次の衆議院選挙に向けた動きとして、新潟1区は新たな区割りで新潟市西区が外れ、旧2区の佐渡市が編入されました。新潟市中央区、東区、江南区、佐渡市で構成されます。

この新潟1区、2021年の前回衆院選では、立憲民主党の西村ちなみさん、自民党の塚田一郎さん、日本維新の会の石崎徹さんが戦い、西村さんが勝利、塚田さんが比例で復活を果たしています。次期衆院選は、共産党の新人・中村岳夫さんを加えた4人が立候補を予定しています。6月の通常国会会期末の解散も取り沙汰される中、この4人の動向を取材しました。

4月29日、新潟市のイベントに姿を見せたのは、立憲民主党の現職・西村ちなみ衆議院議員です。
■イベント関係者
「もうひと頑張りで日本も変わるようなので、よろしくお願いします。」
■立憲民主党 西村ちなみ衆議院議員
「がんばります。ありがとうございます。」

この前日、立憲民主党は島根、東京、長崎の3つの衆院補欠選挙で全勝。自民党派閥の裏金問題と一連の対応について、西村ちなみ衆議院議員は以下のように述べました。
■立憲民主党 西村ちなみ衆議院議員
「目の前にある課題に対して誠実に向き合っていないのではないかという声はたくさんうかがってきた。立民が中心に作っている政治資金規制法案、これをぜひ成立させてほしいと力強い声援をいただいてありがたかった。」

党の代表代行を務め、各地の応援に回る中でも、地元でのアピールに余念がありません。
■立憲民主党 西村ちなみ衆議院議員
「とにかく顔と名前を覚えていただくところから活動していこうと思っている。例えば佐渡などにも頻繁に伺うようにしているが、なかなかやはり新人なので…。」

西村ちなみ衆議院議員は地域の課題として経済の活性化を挙げ、地方に恩恵が届いていないと訴えます。
■立憲民主党 西村ちなみ衆議院議員
「いったいいつまで国はアベノミクスの政策に頼っているのだろうと、経済成長はボトムアップでやっていくくことが現実的な策として私は有効だと思っている。」

4月30日の県連常任幹事会では、解散・総選挙に向けて街宣活動を強化する方針を確認しました。
■立憲民主党 西村ちなみ衆議院議員
「政権交代がないと、緊張感のない政治は生まれないし、その慢心が今回の裏金政治になっていると思うので、早期の解散を求めていきたい。」

4月、佐渡市長選の告示日に佐渡入りしていた西村ちなみ衆議院議員は、
■立憲民主党 西村ちなみ衆議院議員
「佐渡の魅力が全国に、世界に発信されるということ。国政でしっかりと連携して取り組んでいきたい。」

その時、同じく佐渡入りしていたのが、同じ新潟1区で立候補を予定する自民党の現職・塚田一郎衆議院議員です。
■自民党 塚田一郎衆議院議員
「西村さん?選挙以外では戦ってないので…。」

そう話す塚田一郎衆議院議員は、週末に新潟市古町のイベント会場を訪れました。自民党は派閥の政治資金パーティに端を発する裏金問題で揺れ、衆院補選でも事実上全敗を喫し、逆風の中に立っています。
■自民党 塚田一郎衆議院議員
「結果として厳しい結果に。いまの自民党に対する国民の声は非常に厳しいものがあるので、そのことを真摯に受け止めていかないといけないという認識を新たに。」

ここ古町出身の塚田一郎衆議院議員が特に訴えるのは、拉致問題の解決です。前日には国民大集会にも参加し、被害者全員の帰国を訴えました。
■自民党 塚田一郎衆議院議員
「横田めぐみさん含むすべての拉致被害者の救出は、地元にとっても大きなテーマ。さまざまな意味で動く大きな動きが出てくる局面にあるので、そのことが地域の期待に応えることになると思っている。」

新たに選挙区となる佐渡については、過去の参院選で全県選挙を戦った縁を活かしたいと話します。
■自民党 塚田一郎衆議院議員
「佐渡金山の世界遺産登録についてはこの間も取り組んできた。まさにいまゴールを迎える直前になったので、結果を出すお手伝いをしていきたい。」

次期衆院選では、現職としての実績をアピールする考えです。
■自民党 塚田一郎衆議院議員
「いつ選挙があってもおかしくない状況だと思っている。常にその思いでしっかり活動を続けて、故郷の声をしっかり預かって国政に届けていきたい。」

一方、新潟市中央区の福祉センターでステップを踏んでいたのは、日本維新の会の石崎徹元衆議院議員です。地域の社交ダンスサークルに招待され、有権者と交流を深めます。
■日本維新の会 石崎徹元衆議院議員
「人生100年時代なので100歳、110歳、120歳と生き生きと生活できる長寿を全うできる社会づくりに向けて務めていきたい。」

4期目を目指す石崎さんが訴えるのは、すべての世代が生き生きと安心できる社会の実現です。
■日本維新の会 石崎徹元衆議院議員
「子育て支援も大事、医療や介護の不安を払しょくするような政策も大事と思う。教育もそう。全世代型の社会作りが私の大きな訴えたいこと。」

新たに選挙区となる佐渡にも頻繁に足を運んでいます。
■日本維新の会 石崎徹元衆議院議員
「航路の運賃も値上がりしている問題や、佐渡空港、金銀山もそうだが、離島ならではの大変な課題があるので佐渡中をまわっていろんな声を踏まえて政策を打ち出していきたい。」

4月の阿賀野市長選挙では、落選したものの、日本維新の会の公認候補が2番手となる票数を獲得。石崎さんも手ごたえを感じています。
■日本維新の会 石崎徹元衆議院議員
「少しずつ新潟にも維新の風が来ているというのは間違いない。すべての世代、層にしっかりとPRできるのはわたくし石崎徹であり日本維新の会だという自信はあるのでそこは訴えていきたい。」

5月1日、労働組合などが集まるメーデーに参加した共産党の新人・中村岳夫さん。停滞する経済に危機感を抱いています。
■共産党 中村岳夫さん
「労働者の賃金が上がらない。労働者の権利がないがしろにされるような政策がとられてきた結果なので、そこは政治の責任で変えていく。労働者を取り巻く困難がたくさんあるが、ともに乗り越えていこうと。」

自民党派閥の裏金問題について、徹底して追及する姿勢です。
■共産党 中村岳夫さん
「先日佐渡で訴えてきた時に、共産党の裏金問題の追及を受けて、共産党に期待する声も高まっている。このままの政治で本当にいいのかと、国民のみなさんに1区の皆さんによく考えていただきたい。」

次の衆院選に向けて、1軒1軒支援者を回るなど、政策の浸透を図ります。
■共産党 中村岳夫さん
「経済再生プランを共産党は提案しているので、ともにそれを目指そうと。格差是正のための税制改革なども訴えて、消費税を下げて、賃金と年金を上げるというところを強く訴えている。」

一方、共産党の活動があまり広く知れ渡っていないとして、地道に対話を重ねていく考えです。
■共産党 中村岳夫さん
「野党共闘も含めて課題はあるが、共産党自身が小さいと飲み込まれたり実現不能になってしまう。共産党自身が強く大きくならないといけないことに全力を挙げている。」

次の衆議院選挙に向け、新潟1区の動きは注目されています。

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