米の食味ランキング「特A」復活に向け、青森県産のブランド米「青天の霹靂」の田植えシーズンが始まりました。田植えでのあるポイントが、夏の高温対策にもつながるようです。
【藤原アナウンサー】
「まさしく晴天に恵まれたきょう、こちらの田んぼでは青天の霹靂の田植え作業が行われます」
岩木山をバックに規則正しく苗を植える田植え機。この時期ならではの景色が広がります。
「青天の霹靂」の田植えが始まったのは、平川市西野曽江にある工藤憲男さんの田んぼです。
高温の影響により、2023年度の米の食味ランキングでは初めて「特A」評価を逃した「青天の霹靂」。
デビュー前からこの品種に携わっている工藤さんは、2023年を振り返りこう語ります。
【生産者 工藤憲男さん】
「やっぱり品種的にも耐冷性はあるんですけれど、温暖化に対しては青森県の場合は難しいんですよね」
「特A」に返り咲くために、課題となるのは「高温対策」です。
夏の高温対策のポイントの一つが、苗を浅く植えること。浅く植えることで日差しの影響を受け、根がよく温まり、成長が進むそうです。
青森県が推奨しているのは、3センチ程度の浅植えです。どれぐらいかというと…。
【藤原アナウンサー】
「大体関節一つよりちょっと長い分なんですね、こう見ますと、かなり浅く植えるのがポイントになるということです」
この時期に苗が太陽の恵みを受け、地中深く根を張ることで、夏場に田んぼの表面温度が上がっても影響を受けづらくなり、高温対策につながるそうです。
【中南地域県民局農業普及振興室 福田典明室長】
「青天の霹靂は、きょうから25日くらいまでが植え付けの適期になりますので、ここをしっかり守っていただくと」
おいしいお米を作るために、今後重要になることは…。
【生産者 工藤憲男さん】
「気候に合わせて水管理、田んぼはそれしかないですよ」
「それがほぼ98%だと思っています」
県によりますと、2024年の「青天の霹靂」の作付け面積は過去最高となる2286ヘクタールを予定しています。