福島県は、工業製品の出荷額が2021年には年間5兆円を超え、東北6県の中で最も製造業が盛んな県だと言えます。
こうした製造業の魅力を若者に伝えようと、福島県が普通科などの高校生を対象にした企業見学会を開きました。
日本で唯一パラシュートを製造する企業を訪問したのは、田村高校の普通科と体育科の3年生33人です。
県が主催したこの事業は『感働!ふくしま』プロジェクトの一環で、普段製造業に接する機会の少ない普通科などの高校生に「製造業の製造現場を見学して仕事の内容などその魅力を知ってもらおう」と開かれました。
高校生たちはグループに分かれて工場を見学。製造の様子に真剣な眼差しを向け、時折メモを取りながら説明に耳を傾けていました。工場見学は通常、見て説明を聞くだけですが、今回は仕事の面白さを知ってほしいと、普段できない体験にも挑戦しました。学校の授業では経験出来ない特別な体験に高校生たちはうれしそうでした。
人手不足が続いている製造業では、高校生はいわば「金の卵」。企業側の採用意欲は高まっています。
藤倉航装生産部・吉田善勝部長「自分の意思を持ってやる気があって、夢を持って作業してくれる方を募集したい」
参加した高校3年生「日本に数少ない会社なので、入社したらとても誇れると思った」
高校生たちは、午後には食品包装容器を製造する企業も訪れ、ひと口に製造業といっても企業によって製造する商品は多様で、就職では自分に合った職場を選ぶことが大切なことを学んでいました。
田村市で2つの企業を訪問した高校生たち。移動のバスの中ではキャリアカウンセラーから「求人票の見方」など具体的なアドバイスを受けました。製造業の魅力を高校生に知ってもらうこの事業は、企業見学会のほかに企業ガイダンスや技術体験なども行われるということです。
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