東京都内の青果店で15日、春を代表する野菜に目を疑うような値がつけられていた。
店頭のポップに書かれていたのは「キャベツ 1個1026円(税込み)」との文字。
「ごめんなさい」と店が謝るほど値上がりしている春キャベツは、ひと玉1000円超えの衝撃価格だった。
都内にある人気ラーメン店では、家系ラーメンの濃厚の味と相性抜群のキャベツトッピングが、価格高騰の波を受け、販売中止となっていた。
武道家早稲田本店の滝坂滋晃店主は、「え、そんな上がるの? と思った。野菜とか、そのほかの材料がちょこちょこ上がるのはありますが、キャベツの上がる額がすごかった」と嘆く。
2023年の同じ時期、キャベツの卸売価格は1kgあたり71円で、その後は横ばいだったが、5月に入り約3倍の222円に高騰した。
キャベツが主役ともいえる広島お好み焼きを提供する店は、看板メニューに使うキャベツを減らし、モヤシを増量する作戦をとっている。
このキャベツショック、なぜ起きたのだろうか。
神奈川・三浦市のキャベツ農家、はらくら農園の原田泰則さんは、「ことしは今までにない寒さが続いたせいで、育ちが止まってしまったのが原因」と話す。
春先の寒さでキャベツの生育が悪くなり、品薄状態が続いていることが原因とみられている。
原田さんは、「親が60~70年農家をやってる中で、『こんな年は初めて』って言ってました」と驚いていた。