VTuber文化の歴史性を探求する批評誌『VXY』文学フリマで頒布

VTuberをテーマとした批評誌『VXY vol.1』が、5月19日(日)開催の「文学フリマ東京38」で頒布される。開催地は大田区の東京流通センター。

VTuber文化の現在を批評/哲学/メタバース/技術論/当事者などの視点から論じる。

あらゆる領域と融合してきたVTuber文化──その歴史的位置づけを探求する

『VXY vol.1』は銀こんにゃくさんが主宰する同人批評誌。

VRやアニメ、ゲーム実況や「歌ってみた」動画、あるいは“分人主義”など、様々な領域や思想と融合し形成されてきたVTuberの文化。

近年では、2024年7月に岩波書店から『VTuber学(仮)』の刊行が予定されるなど、学術的な研究の対象にもなっている。

『VXZ vol.1』ではそうしたVTuberについて『ストリーミング・メルティングポット』と題して特集。

バーチャル美少女ねむさんと、『VTuberの哲学』を刊行した哲学者の山野弘樹さんへのインタビューと、2件の論考を収録し、VTuber文化について論じる。

銀こんにゃくさんコメント
2024年、「バーチャルYouTuber」という言葉の誕生から7年が経過し、その影響力はインターネットの枠を超え、VTuberは現代社会に深く根付いています。この動向を捉えるために、私たちはVTuber批評誌『VXY』を立ち上げました。

今後も継続的に刊行を行い、VTuberという新たな文化の歴史的位置づけを探求し、後世に伝える使命を果たしていく所存です。ダウンロード販売も実施する予定ですので、是非とも手にとってVTuber文化の豊穣さを感じ取ってみてください。

入場料を設けた「文学フリマ東京38」 過熱する人気

「文学フリマ」は、文学作品の展示即売会。これまでに、九州から北海道まで全国8ヶ所で開催されている。

「自分が文学と信じるもの」をテーマに、小説・評論・研究書・詩歌・ノンフィクションなど、あらゆるジャンルの文学作品やそれをまとめた冊子、そしてクリエイターが集う。

近年は詩歌などのジャンルが特に人気を集め、出店応募数が増加。

これに対応するため、東京開催の「文学フリマ東京38」では、一般入場料として1000円が設定される。「文学フリマ」として、初の有料開催となる。

また、2024年12月1日(日)に開催される「文学フリマ東京39」では、開催地を変更。「コミックマーケット」でもお馴染みの東京ビッグサイトでの開催が予定されている。

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