高等専門学校 参加者なく入札中止に 「開校時期への影響全くゼロではない」

県が、2028年度の開校を目指す高等専門学校の整備事業の入札が、このほど、参加者がなく、中止となりました。三日月知事は、開校時期への影響について「全くゼロとは言えないが、まだやれることはある」としています。

野洲市に設置される県立高等専門学校・高専については、運営を担う公立大学法人・滋賀県立大学が、施設整備事業の一般競争入札を今月10日に行う予定でした。しかし、入札への参加を申請していた3つの企業グループが8日までに、すべて辞退したため、10日の入札は中止となりました。

15日の県議会で高専を担当する常任委員会では、県側から、設定した予定価格と各企業グループの見積額に大きな乖離があったことが要因だと説明されました。予定していた入札は、校舎の設計・建設から開校後15年間の維持管理を一括したPFI事業で、予定価格は、約110億円でした。

15日の常任委員会でも県側からは2028年の開校を念頭に今後も進めていくことが説明されましたが、議員らからは、予定価格の積算についての指摘や「開校時期を守ろうとするあまり、作業が荒くならないように」などの意見が出されました。

県では今後、入札を予定していたグループを中心に今週と来週、ヒアリングを実施し、補正予算の編成も含め対応策を検討するとしています。

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