首位快走のソフトバンク柳田悠岐「きょうは運が良かった」 山川穂高は「たまたまじゃないですか」圧倒的な強さ支える中軸の落ち着き

4回無死、中前打を放つ柳田。右は5回1死二塁、左翼線へ適時二塁打を放つ山川(撮影・伊東昌一郎)

◆楽天3―7ソフトバンク(15日、楽天モバイルパーク)

ベテランに迷いはなかった。1点を追う5回1死二、三塁。楽天先発の荘司康誠が投じた高めの直球を、3番の柳田悠岐がフルスイングした。右翼フェンス直撃の逆転二塁打。「チャンスで打つことができた」。初球を捉えた豪打を淡々と振り返った。

14日のカード初戦は4点を追う5回に1点を返したが、なお1死二、三塁の好機で今宮健太と柳田が連続三振に倒れ、反撃ムードもしぼんだ。この日は「シンプルにストライクを振って、ボールは見逃すことだけを意識した」と借りを返した。

柳田の逆転打が呼び水となり、4番山川穂高も左翼線に適時二塁打を放って一挙3点。続く6回には周東佑京の1号2ランも飛び出した。小久保裕紀監督は「柳田が1球で仕留めてくれたので、あれでチームの雰囲気ががらっと変わった」と称賛した。

柳田が安打を放った試合は4月19日のオリックス戦から14連勝中。山川が打点を挙げた試合は15勝1分けと、主軸のバットが勝利に直結している。打点も山川が36打点でリーグトップを独走し、2位柳田も29打点で3位以下を引き離している。

今季5度目の1試合3安打だった柳田は「それ(打点)は運もありますし、きょうは運が良かった」。2安打の山川も自身の〝不敗神話〟に「たまたまじゃないですか」。1安打の5番近藤とともに、不動の中軸を担う2人の落ち着きぶりが頼もしい。(末継智章)

© 株式会社西日本新聞社