自民滋賀県連、前事務局長に4490万円の返還求め検察審査会に申し立て 不起訴処分に不服

滋賀県

 自民党滋賀県連や県議団の口座から多額の不明朗支出が見つかった問題で、同県連は15日、業務上横領の疑いで書類送検された県連前事務局長の男性を大津地検が不起訴処分にしたことを不服として、大津検察審査会に審査を申し立てたと発表した。前事務局長に約4490万円の返還を求める訴えを大津地裁に起こしたことも明らかにした。

 県連によると、前事務局長は2015~21年、県連と県議団の口座から総額約5140万円を引き出して着服した疑惑があり、うち約650万円が返金された。県連と県議団の告訴を受けて、県警捜査2課は今年2月に業務上横領容疑で前事務局長を書類送検したが、大津地検は一部を時効による不起訴とし、残りは嫌疑不十分の不起訴としていた。

 県連は調査報告で、前事務局長は県議団口座からの着服分を県連口座の金で穴埋めしていたとしている。県議団は実質的な被害がないとして、提訴はしない方針。

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