猫が『赤ちゃん返り』をする理由4つ 妙に甘えん坊に…子供と同じでやっぱりさみしい?

赤ちゃん返りとは?

赤ちゃん返りとは、子供が幼少期に戻るような行動や態度をとることです。具体的には、言動や感情が子供っぽくなり、依存心や甘えん坊な態度を始めたりすること。

人間の場合は弟や妹が生まれたことなどをきっかけに、上の子が赤ちゃんのような態度を取りはじめるケースが多いですね。

お母さんの 妊娠が分かってすぐに赤ちゃん返りが始まることもあれば、下の子どもが生まれて親の愛が兄弟で分散すると、急に始まることもあります。

上の子が親の愛をひとり占めしたいがために、赤ちゃんに戻ってしまうようです。しかし猫の場合は、またちがった理由で赤ちゃん返りをします。

猫が『赤ちゃん返り』をする理由4つ

1.飼い主に長い時間会えなかったから

猫は基本的に飼い主を家族と認識し、強い絆で結ばれています。そのため、長期間飼い主と離れ離れになると、猫は強いさみしさを感じてしまうのです。

たとえば飼い主が出張や旅行で数日間不在だったとき、猫は寂しさのあまり落ち着きがなくなって、飼い主が帰宅すると甘えん坊になってのどをゴロゴロ鳴らします。

また抱っこを要求したり、膝の上に乗ろうとしたりなどの行動で愛情を求めてくるのです。

実際、飼い主の帰宅までの時間差による猫の反応を調べた研究では、30分不在よりも4時間不在していたときのほうが猫の反応は強く見られたとあります。

このように猫は飼い主と離れる時間が長ければ長いほど不安になり、再会した時にはその反動で過剰に甘える傾向があるのです。

長期間の別れに耐えかねた結果が、まるで赤ちゃん時代に逆戻りしたような振る舞いになってしまうのでしょう。

2.眠いから

猫も寝る前に飼い主のそばに来て、一緒に過ごしたいという気持ちを表現することがあります。

たとえば飼い主の膝やお腹の上で丸くなって眠ろうとしたり、抱っこされながらうとうとしたりする行動など。眠たくなると飼い主を求め、愛くるしい姿で甘えてくるのです。

幼い頃から母猫の代わりでもある飼い主にたくさん可愛がられ、温かい体温に包まれて眠っていた経験があるからこそ、大人になった今でも同じようにスヤスヤと眠りたがるのでしょう。

3.疲れたから

猫は眠る時間が長いので、あまり疲れないのでは?と思われがちですが、もちろん疲れることはあります。

遊びや運動などで体を動かすことだけでなく、通院や来客など精神的に疲れを感じることもあるのです。

そして体が疲弊したときは愛情とくつろぎの場を要求するように、まるで子猫みたく甘えてきます。

飼い主に抱っこされながらぐったりとした姿勢で休んだり、撫でられるとゆっくりと目を閉じて熟睡したりするでしょう。

このように疲労時には猫も気力が低下し、幼い頃の習慣がよみがえってくるのかもしれません。

4.不安だから

猫は基本的に警戒心が強く、環境の変化に敏感な動物です。新しい物や状況に出くわすと、本能的に危険を察知し不安になってしまいます。

そしてそのストレスから開放されたくて、安心できる存在である飼い主に甘えてくることも。

不安の具体的なきっかけは、たとえば引っ越しや新しい家具の購入、知らない人の来訪など、猫にとって環境の変化となる出来事が考えられます。

あるいは雷や爆音など、突然の大きな音に驚いて恐怖を覚えた場合も不安になるでしょう。

そんなとき猫は飼い主に抱っこを求めたり、話しかけてきたり、常に側に寄り添おうとします。つまり、親しい飼い主から安心感と愛情を欲しがっているサインなのです。

このように甘えることで猫は幼い頃の赤ちゃん時代に逆戻りし、精神的な安らぎを得ようとしているのかもしれませんね。

まとめ

猫は子猫時代の甘えん坊な行動に戻る「赤ちゃん返り」のような現象を起こすことがあります。

この行動は、環境の変化によるストレスや、寂しい・眠いといった気持ちによるもので、愛情を求める理由があると考えられています。

そのためもし猫があかちゃん返りしているなと思ったら、猫の思う存分甘えさせてあげましょう。きっと猫ものどをゴロゴロ鳴らしながら喜んでくれるはずです。

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