フィリピン民間船団が権益主張 南シナ海で中国に対抗

15日、フィリピン北部サンバレス州沖で、自国権益を主張するブイを設置する人々(市民団体「ATIN ITO」提供・共同)

 【マニラ、北京共同】南シナ海のスカボロー礁を実効支配する中国に対抗し、フィリピンの権益を訴える民間船団が15日、ルソン島サンバレス州を出発、同礁へ向かった。組織した市民団体によると、同日、約100隻の漁船と共に集団航行し、権益を主張するブイを設置、漁業者らに燃料や食料を届けて支援したとしている。

 船団の中核は報道陣や活動家らが分乗した4隻の中型船。同日引き返す約100隻の漁船と別れ、16日朝に同礁付近に到着し、17日にルソン島へ戻る計画だ。中核船団は15日、中国海警局の船に追尾され始めたという。

 スカボロー礁はフィリピンの排他的経済水域にあるが、中国はフィリピン漁船を繰り返し妨害している。

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