黄砂や花粉にご用心!洗車技術で日本一の女性が札幌に・・・プロに教わるこの時期ならではの洗車テクニック

北海道の1番を紹介するコーナー「イチバン!」。今週は日本一の洗車のプロです。車を洗い、磨き上げる「洗車・コーティング」の技術で日本一になった女性が札幌にいました。春のこの時期に役立つ洗車のポイントも教えてもらいました。

森唯菜アナが訪ねたのは札幌市白石区東札幌にある三ツ輪商会ENEOS南郷通店です。車を手際よく磨きあげるこちらの女性が安藤祐子さん(32)です。車の表面に特殊な塗装をすることで傷や汚れを防ぐカーコーティングの技術を競うコンテストが毎年、開催されています。安藤さんは2017年、全国から約3000人、9割以上が男性の出場者という中で過去最高点を叩き出し、初の女性チャンピオンとなりました。そしてコロナ禍で3年ぶりの開催となった2022年の大会では、出場の権利がない過去の優勝者たちも特別に参加が認められ、歴代のチャンピオンとも競い合う中で、安藤さんはまたも優勝を果たしました。

安藤さんが特に高い評価を得るのが「無駄のない動き」です。洗車、コーティング、拭き上げと続く一連の作業で、同じ場所を何度も往復したり、同じ作業を繰り返すことなく、まるで一筆書きのような無駄のない施行で、全国で唯一、2度のチャンピオンに輝きました。

店を訪れる客の中には安藤さんを指名して予約する人もいます。

■常連客「週一くらいかな?汚れたら来ます。そつがないところですよね。拭きムラがないっていうか仕上がりがいいと思います。いつも」

■室蘭からの客「いつもきれいにしてもらっているのでありがたいです」

気温が上がり、水もぬるんできたこの時期、自分で車を洗う人も多いのではないでしょうか。そこで安藤さんに、自宅でも使える洗車の技を教えてもらいました。

《洗車に適した天候は?》

「今日晴れてますけど、こういう日がいいんですかね?洗車って」

「直射日光に当たりながら洗車しちゃったりすると、(蒸発して)水の跡が残っちゃったりするので、あんまり暖かくない早朝とか曇り空の方が、ご自宅でやる人にはおすすめですね」

日光ギラギラの日よりも曇りぐらいが洗車日和だということです。

《この時期は特に○○に注意!》

安藤さんはこの時期、あることに気を付けないと、かえって傷だらけになることもと指摘します。

「黄砂もいますごいんですけど、花粉もすごくて。黄砂は特に硬い石みたいな状態なので、そのままこすってしまうと傷になってしまうんですよね。なのでできるだけたくさんの水で、まずは流すことですね」

花粉はしみになったり、車体にこびりついた花粉を落そうと強くこすることで、傷をつけてしまうこともあります。まずは水で黄砂と花粉をしっかり洗い流す。またこの時期は車の下に付着した融雪剤もサビの原因になるので、念入りに水で流しましょう。

《手洗いの力加減は?》

「泡があるほうがクッションみたいになるので優しく手洗いできます」「そんなに力を入れないで、自分の体重がのっかってるだけって感じで」

安藤さんがいまの仕事を初めて経験したのは高校時代のアルバイトでした。

「車が好きってわけではなかったんですよね。外で元気に働くっていうのが性格的に合ってるなっていうのがあって」

高校卒業後、室内で勤務する仕事につきましたが外で働く楽しさが忘れられず、2012年にいまのガソリンスタンドに転職しました。コンテストに初めて挑戦したのは2016年。全国9位で終わった悔しさから、その後、自分の車で練習を重ねました。

「子供もまだそのとき小さかったので、毎日毎日やれるものではなかったのでお店に余裕あるときに、雨の日とか忙しくない日に練習させてもらってました」

《拭き取りのポイントは?》

全体を泡で洗ったあとは水洗いの時と同様、上から下へ洗剤を洗い流します。そしていよいよ拭き上げ。水分が残っていると水のあとがついてしまします。車体に傷をつけないよう繊維の柔らかいタオルを使うことが大事です。

「ご自宅での洗車の後もこういうところを拭いてあげたほうがいいです。こういう水がしみになりやすかったりしますね」

洗車を始めておよそ1時間。黄砂や花粉で汚れていた車が…鏡のようにピカピカになりました。

「洗車した車を見て喜んでくれるっていうのが1番のやりがいですね」

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