栗子山風力発電計画で市民グループ 米沢市の意見書「一定の評価できる」

米沢市の栗子山で進む風力発電計画について、事業の白紙撤回を求めている市民グループが15日会見を開いた。米沢市が県に提出した意見書については「一定の評価ができる」としている。

この計画は、JR東日本エネルギー開発が、米沢市の栗子山に発電用の風車10基を建設し、2028年度の稼働を目指しているもの。計画地の周辺では絶滅危惧種・イヌワシの生息が確認されているが、事業者側は、「イヌワシの巣は、建設予定地から10キロ以上離れていて問題ない」とする準備書を県などに提出している。

これについて米沢市の近藤市長は、13日の会見で「事業者側の、市民への説明が不十分である」として、「市民の不安を払拭できなければ、計画に反対する可能性がある」と述べていた。

(「米沢の子供の未来と豊かな自然を考える会」高橋ひろみ共同代表)
「中止や白紙撤回を(近藤市長)自らの意志として発言していないことは残念だが、(市が県に提出した意見書は)今までになく一歩踏み込んだ内容となっていて、歓迎すべき内容」

事業の撤回を求める市民グループは15日、市内で会見を開き、市が提出した意見書についてこのように述べた。また会見では、事業者側が建設予定地に仮設道路をつくるための申請をするなど現在も関連の手続きが進んでいるとした上で、「イヌワシの繁殖期に工事をしようとする姿勢は生態系を大切にしているとは考えられない」として改めて白紙撤回を求めた。

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