兵庫県議の職員アンケート、7人「知事パワハラ」と回答 企業の贈答品証言も 批判文書問題

文書問題に関するアンケート結果を公表する丸尾牧・兵庫県議=15日午後、兵庫県庁

 兵庫県の斎藤元彦知事らを批判する文書を作成、配布したとして元西播磨県民局長の男性(60)が停職3カ月の懲戒処分となった問題で、丸尾牧・兵庫県議(無所属、尼崎市選出)は15日、県職員を対象に独自に実施したアンケートの結果を公表した。回答者21人中7人が「知事によるパワハラ行為を見たり、聞いたりした」と答えたとし、「回答者は匿名で事実かどうか分からないが、知事に萎縮している様子がうかがえる」と指摘した。

 元局長作成の文書は、企業からの贈答品や部下へのパワハラなどに関する知事らの疑惑が記されていた。

 丸尾氏は4月下旬、出勤途中の職員にアンケート300枚を配り、21人が回答。丸尾氏によると、7人が知事について「イベント時にマスコミの取材がないと、担当課を怒鳴り散らしていた」「チラシに自分の写真がないと怒る」などのパワハラがあったと記した。

 また産業労働部長(訓告)が受け取ったとされるコーヒーメーカーを含め、企業などから知事ら県幹部への贈答品に関する証言も6人からあったという。丸尾氏自身も県当局に調査したといい、知事が県内企業からトレーニングウエアなど12枚の提供を受けたと県側が回答した、とした。

 丸尾氏は同日、第三者機関による問題の調査や、提供品のリスト作成などを改めて知事に申し入れた。県議会では、他の無所属議員4人や第4会派の「ひょうご県民連合」も第三者機関設置を申し入れており、斎藤知事も検討する意向を示している。(前川茂之)

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