「今日何着ればいい?問題」を気象予報士が解決!初夏~梅雨の天気予報はどこに注目すべき?

まるで季節が行ったり来たりしているかのように、日々の気温が変わる初夏そして梅雨。
ちょっと暑い日が続いたと思ったら急にひんやりしたり、あるいは念のため上着を着て行ったら汗をかいてしまったり…。

思いっきり暑い日や思いっきり寒い日なら迷わず服装を選べるけど、こうも毎日いろんな気温になると、もう服を選ぶのもストレスですよね。

今回は、気象予報士・防災士・野菜ソムリエとして活躍する植松愛実さんに、「今日何着ればいい?問題」を解決してもらいます!

当日の気温より「前日差」

天気予報で予想気温を見るとき、一番気になるのは「明日の気温」だと思います。もちろんそれも必要ではあるのですが、今の時期、より重要になってくるのは「前日差」です。

真夏であれば日々の気温差はそこまで大きくなりませんが、5~6月は差が開くことが多いためです。たとえば最高気温が20℃だとしても、前日が18℃だったら温かく感じますし、前日が22℃だったら涼しく感じます。

そして、前日との気温差5℃が「服装1枚分」に相当します。つまり気温が5℃下がる場合は前日の服装に1枚インナーか上着をプラスして、逆に5℃上がる場合は1枚減らすとちょうどよくなるわけです。

目安は「15℃」と「25℃」

前日差が大事、とは言っても、やっぱり予想気温の数字自体に目安がほしいところ。そんなとき基準にしたいのが、「15℃」と「25℃」です。

もし最低気温が15℃を下回るようであれば、カーディガンやジャケットなどの羽織り物が必要になる目安。そして、最高気温が25℃を超えるようであれば、長袖ではなく半袖を着る目安です。

もちろん気温の体感には個人差があるので、前日の服装でどのくらい自分が暑さ・寒さを感じたかも参考にしながら選んでいきましょう。

できれば湿度にも注目したい

真夏であれば基本的にむしむしした暑さ、つまり気温も湿度も両方が高い状態。しかし初夏~梅雨の時期はまだ、たとえ気温が高くても、湿度は高い場合と低い場合が存在します。

そして、同じ気温でも、湿度が高ければ高いほど、体感温度は上がるのです。そのため、できれば天気予報で気温だけでなく湿度に関する情報にも注目してみてください。

今の時期は天気予報で「カラッとした暑さ」とか「じめじめした空気」といったコメントが増えるので、コメントに注目するのもおすすめ。あるいは、明日の天気が晴れでも、明後日が雨なら湿度は上がる可能性が高いです。

数字を目安にする場合は、だいたい50%が「じめじめ」と「カラッと」の境目になります。

失敗しない服装選びで初夏~梅雨を快適にすごそう

夏本番がやってくる前の今の季節は、本来ならすごしやすい時期のはずなのに、服装選びに失敗してしまうと汗をかきすぎてしまったり、あるいは風邪をひいてしまったりと、季節を楽しむどころではなくなってしまいますよね。

今回ご紹介したポイントをしっかりチェックすることで、その日その日の気温にあった服装を選んで、真夏の前のひとときを快適にすごしましょう!

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部

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