コンビニ店員ら 詐欺防ぎ感謝状 中原警察署から贈呈 川崎市中原区

左から、佐藤さん、牟田さん、平岡さん、佐藤署長

中原警察署は5月8日、特殊詐欺被害を未然に防いだとして区内のコンビニ1店舗と、コンビニ店員2人に感謝状を贈呈した。

感謝状が贈られたのは、ローソン上小田中店と、ファミリーマート武蔵中原駅前店の従業員・佐藤洋子さん(54)、セブンイレブングランツリー武蔵小杉前店の副店長・平岡直輝さん(24)。

各店に3月末から4月上旬に高齢女性が訪れ、いずれも電子ギフトカードを購入しようとしていた。購入理由などを聞くと「パソコンの修理」「宅配便の手数料返還」と返答があったため、詐欺を疑い、近くの交番を案内、警察に通報するなどして、詐欺被害を未然に防いだ。ローソン上小田中店の牟田周平店長(39)は「去年同様のことがあり、購入を防ぐことができなかった。今回は購入防止ができて良かった」と胸をなで下ろした。佐藤さんは「お客さんを止めることができて良かった。こうして感謝状をもらえると思っていなかったのでうれしい」と話し、平岡さんは「被害を防げてうれしい」と笑顔を見せた。

中原区内では今年、3件約560万円の特殊詐欺被害が発生(4月末時点・速報値)。手口は架空請求、オレオレ、預貯金詐欺だ。同署生活安全課は「届け出をしていない人たちもいるので、実際にはもっと被害は多い」と分析する。同署の佐藤智宏署長は「依然として詐欺被害がなくならない。今回、皆さんのおかげで被害を出さずに済んだ。いろいろな詐欺手口が出てくるので、お金を要求されたら詐欺を疑い一度確認してほしい」と呼び掛けている。

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