「ネパールダンスの楽しさ伝えたい」  秋田と母国ネパールをダンスでつなぐ

ネパールから日本語を学ぶために秋田に移住した女性が、母国ネパールの文化を知ってもらおうと、秋田市でネパールダンスの教室を開いている。ダンスを通じて秋田とネパールをつなごうと奮闘する姿を追った。

秋田市のスタジオで開かれているネパールダンス教室。ネパールダンスは、軽快な音楽に合わせて、しなやかに手や腰を動かして踊るのが特徴だ。

ダンスを指導するのは、ネパール出身のリマ・マハラザンさん。

リマさんは18歳の時に、日本語を学ぶために来日。秋田市の秋田大学医学部付属病院で働く傍ら、ネパールダンスを指導したり、高齢者施設や学校などで得意のマジックを披露したりしている。

リマさんがネパールダンス教室「ヒマラヤダンスアカデミー」を立ち上げたのは2018年。ネパールの文化や踊りをもっと知ってもらいたいとの思いで教室を開いた。生徒は小学生から年配の人まで約20人で、月に1回授業を行っている。

ヒマラヤダンスアカデミー リマ・マハラザンさん:
「2018年にヒマラヤダンスアカデミーをオープンした。それから3~4年かけてイベントを開いたり、レッスンなどの活動を通じて、ネパールのことを伝えることができるようになってきた。ネパールのことを、日本の人にも秋田の人にも教えていきたい」

ネパールはさまざまな民族が暮らす多民族国家。そのためダンスにも民族ごとに流派があり、リマさんは首都カトマンズを中心とする民族「ネワール」のダンスをメインに教えている。

生徒:
「ネパールなどの国に興味を持ったのでこの教室に参加した。ダンスを通じてネパールの知識が深まった」

生徒:
「ネパールダンスは、伝統的なゆっくりしたダンスもあるが、インドの文化が入ったリズミカルなダンスもあり、イベントごとに衣装も変わるので、毎回楽しく踊っている」

さまざまな民族衣装は、主にリマさんが用意していて、着付けの指導も行っている。

リマさんの衣装に描かれたシャクナゲの花は、ネパールの国の花に指定されている。

額に付けた赤い印は「ティカ」といい、神様が守ってくれるという意味がある。

ヒマラヤダンスアカデミーは、秋田市などで定期的にイベントや発表会を開いていて、会場で練習の成果を披露している。

ヒマラヤダンスアカデミー リマ・マハラザンさん:
「知らない人同士でも、一緒にダンスをしたりして常に笑顔で楽しめる。秋田のみなさんに、生徒みんなでネパールダンスの楽しさを伝えていきたい」

ヒマラヤダンスアカデミーのモットーは「楽しく体を動かして、心も体もリフレッシュ」。生徒一人一人、イキイキとした表情をしている。

ヒマラヤダンスアカデミー リマ・マハラザンさん:
「生徒たちがいるから私も頑張っていける。音楽やリズムに合わせて、音楽のチカラやネパールの文化のチカラを生徒が考えながら踊ってくれているので、これからもダンス教室をやっていこうという気持ちになる」

5月から授業の回数を月3回に増やしたというネパールダンス教室。

秋田とネパールをダンスでつなぐリマさんの活動は、これからも続く。

© 秋田テレビ