ユーヴェ、T・モッタ監督就任が間近に迫る? ボローニャをCL出場ヘ導いた指揮官と口頭合意か

ユヴェントスが、ボローニャを率いるチアゴ・モッタ監督と、来季の監督就任で合意に達したようだ。イタリアメディア『コリエーレ・デラ・セラ』が15日に報じている。

今シーズン、ユヴェントスはセリエA前半戦こそ首位を走るインテルに肉薄する勢いを見せながらも、徐々に失速し、シーズン残り2試合となった時点で4位につけている。ここまで18勝13分5敗で勝ち点「67」を獲得し、来季は2シーズンぶりにチャンピオンズリーグ(CL)の舞台へ戻ることは決めた。マッシミリアーノ・アッレグリ監督が開幕前に公言していた目標は達成されたが、2月に入ってからのセリエAでわずか2勝という数字は寂しい。今月12日に行われたセリエA第36節は、既に降格を決めている最下位サレルニターナ相手に先手を取られ、後半アディショナルタイムにフランス代表MFアドリアン・ラビオのゴールで辛くも追いつくという試合だった。

2021-22シーズン、ユヴェントスの“黄金期”を知るアッレグリ監督が戻ってから、チームは低空飛行が続いている。今季はコッパ・イタリアでこそ決勝進出を果たしており、3シーズンぶりのタイトル獲得も狙える状況だが、セリエAでは4位にまで転落。クラブは総合的に“アッレグリ体制”を評価し、今季限りでベテラン指揮官と袂を分かつ可能性があると報じられている。

このような状況のなか、後任として名前が挙がっていたのがモッタ監督だ。現役時代にバルセロナ、インテル、パリ・サンジェルマン(PSG)などのクラブで活躍した元イタリア代表MFは、現役引退後に指導者へ転身し、古巣PSGのアカデミーで監督キャリアをスタート。ジェノア、スペツィアを経て、2022-23シーズンよりボローニャを率いると、初年度は2015-16シーズンのセリエA復帰以降初となる1桁順位(9位)へ導く。今季もチームは躍進を続け、気がつけばCL出場権を獲得。ボローニャは1964-65シーズンにCLの前身大会である『チャンピオンズカップ』予選に1度だけ出場したことがあるが、本大会という意味では、クラブ史上初のCL出場権をもたらした。ピッチを縦で3つに割って考える「2-7-2」という理論に基づき、ポゼッションを重視しながら攻守にバランスの取れた戦いを見せ、セリエAを席巻するチームを作り上げている。

そんなモッタ監督に対して、ユヴェントスは以前から熱視線を送っていたものの、代理人を務めるダリオ・カノヴィ氏は、かねてより同監督が将来的にCLの舞台で指揮を執ると公言。ユヴェントス以外からも関心が報じられるなか、一時はボローニャ残留が堅いと見られていた。

だが、今回の報道によると状況は変わった模様だ。『コリエーレ・デラ・セラ』によると、ユヴェントスとモッタ監督は、条件面で口頭合意に達したという。契約期間は2026年夏までの2年間で、1年間の延長オプション付き。年俸は350万ユーロ(約5億9000万円)ほどだと報じられた。現時点で契約書にサインはされていないものの、正式契約も間近に迫っているようだ。

果たして、ユヴェントスは今季限りでアッレグリ監督に別れを告げ、モッタ新監督の下で再スタートを切ることとなるのだろうか。今後の動向に注目だ。

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