【中国】中国ブランド車、24年の国内シェア6割超へ[車両]

中国の調査会社、北京群智営銷諮詢(シグマインテル)は14日、中国メーカーの自主ブランド車が2024年の中国新車販売市場に占めるシェアは6割を超えるとの予測を示した。10~12月期は7割に迫るとみている。一方、外資は苦境に追い込まれ、韓国系やフランス系のブランドは中国市場からの撤退を余儀なくされるとの見方だ。

シグマの報告によると、自主ブランド車の販売シェアは24年1~3月に61%となり、初めて6割を超えた。今後も右肩上がりを続け、4~6月は63%、7~9月は66%、10~12月は69%になると予測した。10~12月は21年1~3月のシェアから28ポイント拡大することになる。

自動車の電動化やスマート化の分野で先行し、製品の品質を高めていることや外資に比べ価格競争力を持つことなどが自主ブランド車の販売を押し上げている大きな要因。

一方、日系とドイツ系はともに年内のシェアが12~15%、米国系は7~8%で推移し、年末にかけてシェアを落とすと予測。韓国系はシェアが1%となり、フランス系は1%に届かないとみている。

シグマは「中国ブランドと外国ブランドの地位が逆転している」と指摘。合弁ブランドがシェアを維持するためには、中国メーカーの電動化などの技術を採用し、新たな軌道に乗せるしかないとの見方を示した。

今年は国内自動車市場の競争がより白熱し、後れを取るメーカーが出始めているとも指摘した。スマート運転やスマートコックピットなどが相次いで市場に投入される中、消費者はより高い機能と性能を求めるようになっていると説明した。たとえ製品力や安全性が十分に保障されていても、消費者に認知されなければヒットを生み出すのは難しく、自動車メーカーはブランドの宣伝や販売前・販売後のサービスの評判も重視する必要があるとの見方を示した。

個人やグループの「自媒体(セルフメディア)」による情報発信が盛んになる中で、安全性に欠陥があれば大規模に拡散される可能性があることにも触れた。

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