【カンボジア】首都のオフィス入居率、1~3月は62%[建設]

米系不動産仲介大手CBREカンボジアは、首都プノンペンの不動産市場動向をまとめた報告書で、2024年第1四半期(1~3月)のオフィス向け物件の入居率が62.2%だったと明らかにした。

月額賃料は、グレードAの区分所有権なしの物件で1平方メートル当たり26.5米ドル(約4,100円)と、前年同期から2.8%低下した。グレードBでは、中央商業地区(CBD)の物件が0.6%上昇、CBD以外では7.4%低下した。グレードCはCBDで5.7%、CBD以外で5.1%、それぞれ下がった。

オフィスの供給面積は24年、25年ともに増加する見込み。CBREは、今年は通年で17万1,000平方メートル、来年は26万8,000平方メートル、それぞれ増えると予想している。新規に着工したオフィス向け物件はゼロだった。

住宅では、サービスアパートの平均賃料は1平方メートル当たり20.4米ドル。グレードAの物件は前年同期比3%、グレートBは6%、それぞれ低下した。前期との比較では、それぞれ4%、2%上昇している。

物件の供給数は増える見込み。新たに500戸が年内に完成し、総供給戸数は4,700戸超になるとみている。

住宅ではまた、高級コンドミニアム(分譲マンション)の販売価格も前年同期を下回った。下落幅は1.9%で、平均分譲価格は1平方メートル当たり2,704米ドルだった。一方で中価格帯と低価格帯の物件は、分譲価格がそれぞれ3.9%、3.6%上昇した。中価格帯の物件は、前期比でも0.3%高と上昇している。

小売り向け物件では、入居率が63.4%だった。賃料は、高級商業施設の平均で1平方メートル当たり月28.9米ドル。

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