【ミャンマー】徴兵第2陣の訓練開始、「志願兵」と強調[政治]

軍政の徴兵制に基づく軍事訓練の訓練生ら=ミャンマー(国軍公式サイトより)

ミャンマー国軍は14日までに、徴兵制に基づく新兵第2陣の軍事訓練を開始した。国営メディアを通じ、志願して訓練に参加している若者の存在を強調している。現地では、事実上の内戦状態に陥る中で反軍感情を強める若者らが続々と国外に脱出している。

各訓練学校で開かれた訓練の開始式には、各地の地域・州首相や国軍司令官、関係当局の職員らが出席した。訓練生には支援金を支給した。

訓練生の一人は国営メディアのインタビューに対し、「志願して訓練に参加している。国を守るために全力を尽くす」と話した。軍事政権は、徴兵制を定めた人民兵役法に基づく兵役を「国民の義務」だと主張しており、徴兵逃れをけん制しつつイメージ回復を図ろうとしている。

徴兵制に基づく初の軍事訓練は4月初旬に始まった。国軍は、第1陣は全員が志願兵だと主張しているが、徴兵が進むごとに兵役を拒みたい若者の不安は強まっている。徴兵制の施行が2月に発表されたことを受け、最大都市ヤンゴンからタイに逃れた若者はNNAに、「国軍への協力だけは避けたい」と話していた。

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