“浪花のモーツァルト”キダ・タローさん死去 93歳 お茶の間で親しまれた作曲家 「探偵!ナイトスクープ」最高顧問

 元気いっぱいタクトを振るキダ・タローさん=2017年

 「浪花のモーツァルト」の愛称で親しまれた作曲家のキダ・タロー(本名・木田太良)さんが14日に死去したことが15日、公式サイトで発表された。93歳だった。

 サイトでは、所属事務所の関連会社社長を務める歌手・円広志が「弊社所属の作曲家 キダ・タロー先生が2024年5月14日逝去しました 生前のご厚誼に深謝し謹んでご報告申し上げます」と発表。葬儀・告別式は個人の遺志により近親者のみで営まれたという。

 キダさんはこれまで5000曲以上を作曲したともされている人気作曲家。大阪・ABCの大人気バラエティー番組「探偵!ナイトスクープ」では最高顧問を務め、お茶の間で親しまれた。

 また「かに道楽」、「日清出前一丁」、「アサヒペン」のCMソングや、テレビ番組「プロポーズ大作戦」、「ラブアタック」のテーマなど、誰もが知る名曲を数多く手がけたことでも知られている。

 「浪花のモーツァルト」の愛称を付けたのは「探偵!ナイトスクープ」のプロデューサーを務めたABCの松本修氏だった。この愛称についてキダさんは「音楽家としてのモーツァルトはあまり好きやない。はっきり言って嫌いです」とし、「私の好みはショパン。あの人の音楽はどこをとっても全部美しい」と明言していた。

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