【U―23】大岩監督がOA巡る過熱報道に異例の〝お願い〟「いろんな臆測を呼ぶので…」

Uー23日本代表の大岩監督

U―23日本代表の大岩剛監督(51)が、パリ五輪に向けて検討中のオーバーエージ(OA)枠を巡る報道の過熱ぶりにクギを刺した。

パリ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23アジアカップ(カタール)で優勝し、8大会連続の五輪切符を手にした大岩ジャパン。本大会に向けて選考を進める指揮官は、15日にFW細谷真大(22=柏)などが出場した明治安田J1リーグ柏―湘南戦(三協F柏)を視察に訪れた。

本大会に向けたチームの編成作業で、最も注目を集めるのがOA枠。その現状について「これは希望と(それが)かなうことは全く違うことなので。希望を出してはいる。ただ、U―23の選手の層の厚さは視察をしてすごく感じているので。(この日視察した)畑(大雅=湘南)のことも言ったが、今回アジアカップに行っていない選手たちも目の色を変えてやっている。そういうところはしっかりと評価したい」と説明。五輪は国際Aマッチデー期間外でクラブに派遣義務がないため、特にOAの招集は調整が難しい点や、パリ世代の若手が急成長を見せている状況を強調した。

また、指揮官が懸念しているのが、OAが注目されるがゆえの報道の過熱ぶりだ。多くのメディアがOA候補の具体名を挙げて報道合戦の様相を呈している状況に触れ「プライベートなことになっちゃうので。リストに入っている、入っていないかも臆測でしかないので難しい。ものすごくデリケートなことなので。リストに入っている、入っていないと言うつもりもないし、他の選手に対してもいろんな感情が出てきてしまう」と困惑の表情を浮かべた。

そして「我々スタッフはものすごく戸惑っているし、それによっていろんな臆測を呼ぶので…。私自身も発言を気をつけているし、みなさんも報道する際に少し気を使っていただけるとうれしい」と報道陣に向けて異例の〝お願い〟。「すごく注意深くやらないと。慎重にいきたいと改めて思った」と語った。

ピッチ外の重圧とも闘いながらの選考作業となりそうだ。

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