許可業者数23年度末集計、47・9万者で2年ぶり増も新規取得は伸び悩み/国交省

国土交通省は15日、2023年度末(24年3月末)時点の建設業許可業者数を発表した。総数は47万9383業者。前年度末に比べ4435業者増えて、過去10年で最大の増加率だった。許可の更新手続きを迎える業者が比較的少ない期間に当たり、廃業・許可失効の業者数が2000年以降で最少だったことが要因。許可の新規取得は前年度より減少しており、直近の伸び悩みが顕著となっている。
総数は1999年度末の60万0980業者をピークに減少が続いたが、2017年度末の46万4889業者で底を打ち、以降は回復傾向。4年連続の増加を経て22年度末に微減となったものの再び増加した。
廃業・許可失効が1万1832業者(前年度比4917業者減)と低水準だったことが影響した。実際に廃業を届け出たのは7135業者(341業者減)で例年とほぼ同水準。更新手続きを行わなかったため自動的に失効したのは4697業者(4576業者減)で前年度の半分程度だった。
新規の許可取得は1万6267業者(137業者減)。過去10年で見ると13年度の1万5738業者、18年度の1万6245業者に次いで3番目の少なさだった。
許可業者数のうち一般許可は45万4163業者(4017業者増)、特定許可は4万9029業者(664業者増)。複数業種の許可を受けている事業者の割合は53・9%(前年度比0・2ポイント増)、建設業以外の事業を手掛ける兼業業者の割合は29・4%(0・1ポイント増)だった。
29の業種区分のうち前年度末から取得業者数が増加したのは25業種。増加数が最も多かったのは「とび・土工」の2567業者(前年度比1・4%増)で、次いで「解体」が2387業者(3・7%増)、「内装仕上」が2303業者(2・7%増)。減少数のトップは「建築」の384業者(0・3%減)だった。
資本金階層別の構成比は「300万円以上500万円未満」が21・5%で最多。「1000万円以上2000万円未満」が20・2%、「500万円以上1000万円未満」が19・6%で続く。許可業者数はピーク以降、建設業の就業者数の減少幅と比べると緩やかな減少となっており、1業者当たりの従業員数の小規模化が進んでいるとの見方もできる。

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