最下位エンゼルス監督に同情の声「不可能な状況」 再建の考え否定→数日後に「成長」強調の哀愁

エンゼルスのロン・ワシントン監督【写真:ロイター】

地区最下位に沈む

米大リーグ・エンゼルスの先の見えない現状に、米番記者が頭を抱えている。13日(日本時間14日)の本拠地カージナルス戦では、4-0でリードした7回に8点を一挙に失い、5-10と逆転負け。地区最下位に沈んでいる。米記者は、この試合後の会見でロン・ワシントン監督と交わしたやり取りをSNS上で公開。米ファンからは指揮官に対する同情の声も寄せられている。

長い長い悪夢のイニングだった。4-0で迎えた7回。2番手右腕のシンバーが先頭のアレナドにソロを被弾すると、2連打を浴びて無死一、二塁に。ここでムーアが登板するが流れを変えることはできなかった。さらに2連打で2点差とされると、その後は押し出しの四死球も絡み、一挙8失点。5-10の逆転負けで、この時点で15勝27敗。首位と8.0ゲーム差がついた。

米スポーツ専門メディア「ジ・アスレティック」のエンゼルス番サム・ブラム記者は自身のXで「これが今夜のロン・ワシントン監督とのやり取りだ」と記し、会見での指揮官の発言を紹介。文脈を理解するための補足として、「数日前に、彼はエンゼルスは『今勝つ』モードで、『私たちはまだプレーオフ(PO)を目指している』と話したばかり。彼は再建の考えを完全に否定した」とつづった。

記者の「今の現状をどう感じているか、これをどのようにすれば抜け出せるか?」という質問に対し、ワシントン監督は「私たちは成長している。8回まではいい試合をしていた。9回には守備のミスがいくつかあった。しかし、私たちは成長している。7回に起こったことは予想していなかった。彼らはとても信頼できる存在だったが、今夜はそうはいかなかった」と返答したという。

「成長」という言葉が気になった記者は「どこに成長を感じているのか」と質問。指揮官は「アデルは成長している。オホッピー、ネト、パリスでさえ成長している。我々の投手陣は成長している。あなたはもしかすると『もっと試合に勝つこと』を成長と見ているのかもしれない」「どのように見るかによって変わるんだ」などと若手の奮闘を強調した。

PO進出を目指すためには当然勝利が求められるが、「もっと試合に勝つこと」ではない部分に成長を見い出さないといけない状態。同投稿には米ファンから「ワシントンに同情するよ」「ロンは監督するためにいて、チームを再建するためにいるのではない」「この男は不可能な状況に置かれている。これは本当に酷いロースターだ」と難しい舵取りを任された新監督に同情の声も寄せられている。

THE ANSWER編集部

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