伊東純也が絶妙クロスで決勝点のOG誘発! 中村敬斗もポスト直撃弾で見せ場作ったS・ランスが7戦ぶり白星【リーグ・アン】

[写真:Getty Images]

リーグ・アン第32節延期分、スタッド・ランスvsマルセイユが15日にスタッド・オーギュスト・ドローヌで行われ、ホームのランスが1-0で勝利した。なお、ランスのMF伊東純也はフル出場、FW中村敬斗は75分までプレーした。

ウィル・スティル監督の電撃退任に揺れた前節のスタッド・ブレスト戦を1-1のドローで終え、6戦未勝利と厳しい状況でシーズン最終盤を戦う11位のランス。今節はヨーロッパリーグ準決勝敗退からバウンスバックを図る8位のマルセイユと対峙した。なお、前節見事なアシストを記録した伊東に加え、中村がスタメンを飾った。

試合はホームでアグレッシブな入りを見せたランスがいきなりの決定機を創出。5分、前線でロングボールを胸で収めたディアキテとうまく入れ替わってボックス内に侵入したムネツィが鋭い右足シュートをゴール左隅に突き刺す。だが、ムネツィの2戦連発かに思われたこのゴールはディアキテのオフサイドを取られて認められず。

開始早々の先制点とはならずも、難敵相手にしっかりと攻守に戦うホームチーム。その流れで16分には伊東に見せ場。相手陣内右サイドでボールを受けた日本人アタッカーはバレルディ、ヴェレトゥの2人を切れ味鋭い仕掛けで振り切ってゴール右に侵入。至近距離から強烈なシュートを枠に飛ばすが、ここはGKパウ・ロペスのファインセーブに阻まれた。

以降はオーバメヤンの個人技やセットプレーからゴールを脅かされたものの、粘り強く守るランスは好調の伊東が先制点をお膳立てする。33分、相手陣内右サイド深くでディアキテからの展開を受けた伊東がディフェンスラインとGKの間のスペースへ絶妙な右足ダイレクトクロスを供給。これにムネツィ、中村が反応も、最終的にDFムベンバの足に当たったボールがゴールネットに吸い込まれた。

伊東演出のオウンゴールによって先制に成功したホームチームは直後にも決定機。前半半ばから徐々に左サイドで存在感を示し始めた中村は38分、ボックス左に持ち込んでファーポストを狙った右足シュートを放つが、これは惜しくも右ポストを掠めた。

中村のゴールで追加点はならずも、日本人コンビが以降も再三の鋭い仕掛けで存在感を示したランスが1点リードで試合を折り返した。

後半も立ち上がりに中村が鋭いシュートを放ち、数分後にも伊東と中村のコンビで追加点に迫ったランス。以降は攻撃的なカードを切りつつ、より攻撃的な布陣で攻勢を仕掛けるマルセイユに主導権を握られるが、チーム一丸となった守備で失点を許さない。

後半半ばから終盤にかけてなかなか相手の攻勢を押し返せないランスは、75分に中村を下げてボジャンを投入するなど逃げ切りを意識した戦い方にシフト。ただ、その守勢の中でも伊東は安定したボールキープに局面を打開する縦への仕掛け、意表を突くラストパスとマルセイユ守備陣に脅威を与え続ける。ただ、伊東を起点に作った幾つかのチャンスはボジャンやカドラが仕留め切れず。試合を決める2点目が遠い。

それでも、最後の精度を欠くマルセイユの反撃を最後まで集中した守りで撥ね返し続けたランスが1-0のまま試合をクローズ。この結果、終盤戦で苦しみ続けたランスが難敵撃破で7試合ぶりの白星を手にした。

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