【#今旬コレクション】『からかい上手の高木さん』黒川想矢は“ミシン上手”「好きな布を買ってきて作るのが楽しいです」

By TV LIFE

テレビ情報誌「TV LIFE」で、今後さらなる活躍が期待されるネクストブレーク俳優の魅力を紹介する連載「#今旬コレクション」。WEB版では、本誌に収まりきらなかったエピソードをスペシャル動画も交えて紹介します。第81回は現在放送中のドラマストリーム『からかい上手の高木さん』(TBS系)に出演する黒川想矢さんが登場です。

「#旬コレ 7seconds CHALLENGE」黒川想矢

◆本作の撮影は、全編小豆島で行われたそうですね。

ちょうど1年前の3月頭頃から4月の1か月間、小豆島に滞在して撮影しました。僕は海のない埼玉県出身なので、毎朝カーテンを開けるたびに海やフェリーを見ることができてすごく刺激的でしたし、毎日気分がよかったです(笑)。

◆都会とはまた違った小豆島だからこその空気感はありましたか?

あったと思います。具体的にどう違うかというのはうまく説明できないのですが、島の空気を吸って生きていく中で、何か違うものは絶対にあると思って生活していました。

◆劇中でも小豆島の美しい景色が映し出されていますね。

景色もまさにこの作品の一つの見どころだと思います。例えるなら、小豆島の香りや風、波の音などが一つの缶の中に詰まっていて、ドラマが始まるとその缶が空いて一気にバーッと広がっていくような感じというか。現地で撮影したからこその魅力が現れていると思います。

◆お芝居にも影響はありましたか?

西片は小豆島で生まれて14年間過ごしている役どころでしたが、まさに島で長年暮らしてきたかのように、周りの環境からエネルギーをもらって、お芝居に集中することができました。

◆本作では月島琉衣さん演じる高木さんと西片の掛け合いが見どころとなっていますが、月島さんとの現場の空気感の作り方などありましたか?

最初にお会いしたときは、実は何も話さず終わってしまって(笑)。まずは「高木さん」と呼ぶところから始めようと決めて、撮影に入りました。距離感はすごく意識した部分で、撮影の合間に一緒に読み合わせをしたり、いろいろと話していく中で自然と距離を縮めていけたと思います。月島さんには高木さんのように引っ張っていただき、そのおかげで終始楽しみながら撮影をすることができました。

◆西片は黒川さんと同じ中学生ですが、黒川さん自身は普段どんな学生生活を送っていますか?

みんなの中心にいるというよりはちょっと隅にいるほうです。

◆先程の撮影では少しおちゃめな部分もありましたが、実は明るいキャラだったり?

いやいや(笑)。教室の隅で一人でメダカを育てているようなキャラです(笑)。

◆ちなみに、得意な授業は何ですか?

理科です。好きですし、その分得意です。

◆ということは、成績もいい、と。

まあまあです(笑)。

◆最近では日本アカデミー賞やブルーリボン賞のスピーチが話題になりましたが、内容はご自身で考えられたんですか?

はい。事前に言いたいことを紙に書いてまとめていました。日本アカデミー賞のスピーチでは、いつも負けていた自分に勝ちたくてあのように書いたんですが、思っていることを伝えられたので、すごくすっきりしたし、自分でも納得いくスピーチでした。

◆日本アカデミー賞では、「僕は今、2つの自分と戦っています。監督をはじめたくさんの方々のサポートや運でしかないと思う自分と、まるで自分の力でやり遂げたと勘違いしてしまう自分です」と、“2つの自分”の間で揺れ動いていることを告白されました。さらに、今後の俳優人生に向けて「これから先、この戦いは長く続くと思いますが、僕は毎回この感情の戦いに打ち勝って、常に優しい人間であり、俳優でありたいと思います。本日は誠にありがとうございました」と感謝の言葉で結び、称賛のコメントがSNSであふれかえりました。実際にご自身の元に周りの方からの反響は届きましたか?

はい。家族や友達もそうですが、スタッフさんから「SNSでアカデミーの動画が回ってきたよ」と聞いて、「そうか…!」って(笑)。たくさんの人が見てくださっていたと知って、すごくうれしかったです。

◆お芝居が楽しいと感じる瞬間はどんなときですか?

今までできなかったことができるようになったり、監督と一緒に現場で話し合いながら演じて「こんなふうに演じる方法があるんだ」と新たに発見できたときはすごい楽しいです。あと、集中しているときに、自分の中で言葉では言い表せない感情がグワっとくる瞬間があって。そのときもすごく楽しいなって思います。

◆それこそ、今回の現場でもそういう瞬間はありました?

ありました。最後のシーンで走っていくところとかはそうでしたね。

◆監督から言われて印象的だった言葉はありますか?

あるシーンで、「ゆっくりなテンポで、大きいリアクションしてみよう」っていう話をしていただいたんです。僕の中ではゆっくりだったら小さいリアクション、速いテンポだったら大きいリアクションという感覚だったので、反対のことをするのは難しくて。でも、それができたらまた新しい引き出しが増えると思ったので、頑張りました。監督にアドバイスをいただいたおかげで、それまで無理だと思っていたことができるようになりましたし、僕にとって学びになりました。

◆ドラマのタイトル「からかい上手の高木さん」にちなんで、黒川さん自身は○○上手の黒川さんですか?

僕はミシン上手の黒川さんです。ミシンが好きで、パソコンを入れる袋や、折りたためるエコバックみたいなものとかを作っています。今、布が高いんですけど(笑)、自分で好きな布を買ってきて、作るのが楽しくて。撮影や日々の息抜きにもなっています。結構作っているので、これもある意味コレクションの一つかもしれません。

◆作ったものを誰かにプレゼントされたりも?

まだそこまでは上手じゃないので、プレゼントしたことはないです。でも、いつか服とかも作ってみたいですし、僕が作ったものを誰かにプレゼントしてみたいです。

◆最後にクライマックスへ向けて見どころを教えてください。

西片と高木さんの関係性の変化、恋の行く末もそうですが、個人的にはクラスで合唱するシーンは見どころだと思います。ずっと一緒に練習していたし、中盤のクライマックスでもあり、もう少しでみんなとお別れになってしまうなぁとすごく思いがこもっていたんです。ぜひそこにも注目して見てほしいなと思います。

PROFILE

●くろかわ・そうや…2009年12月5日生まれ。埼玉県出身。主な出演作はドラマ『いちばんすきな花』『『剣樹抄~光圀公と俺~』、映画「怪物」「FLY!/フライ!」(声の出演)など。

番組情報

ドラマストリーム『からかい上手の高木さん』
TBS系
毎週火曜 午後11時56分~深夜0時26分
※一部地域を除く
※放送日によって放送時間が異なります

地上波放送後、「TVer」「TBS FREE」にて無料1週間見逃し配信
「Netflix」で毎週火曜配信

製作著作:TBS
制作協力:ファインエンターテイメント
原作:山本崇一朗「からかい上手の高木さん」(小学館「ゲッサン少年サンデーコミックス」刊)
脚本:金沢知樹、萩森淳、今泉力哉
主題歌:「遥か」Aimer(SACRA MUSIC/Sony Music Labels Inc.)
プロデューサー:大澤祐樹、森川真行(ファインエンターテイメント)
監督:今泉力哉

●photo/中村 功 text/星野彩乃 hair&make/岩渕賀世 styling/岩田友裕 衣装協力/New name!TOKYO
©山本崇一朗/小学館 ©TBS

© 株式会社ワン・パブリッシング