しあわせ~な香り 「赤ちゃんの頭のにおい」がハンドクリームに! どうやって再現した? 開発秘話

赤ちゃんの頭のにおいを再現(提供:フェリシモ)

“赤ちゃんの頭の匂い”と聞くと、どんなにおいを思い浮かべますか? 子育て経験者であれば、なんとも言葉にできない赤ちゃん独特の優しいにおいを思い出すのではないでしょうか。

【写真】再現力がすごい! 癒しパワーばつぐん 赤ちゃんの頭のにおいの『ハンドクリーム』

実は、あのにおいがハンドクリームになって販売されているんです。赤ちゃんの頭のにおいのするハンドクリームについて、開発・販売を行っている株式会社フェリシモの商品担当・岬直子さんに詳しく話を聞きました。

――開発のきっかけは?

【岬さん】 1年半ほど前、育休中の社員が赤ちゃんを連れて職場に遊びに来たとき、「赤ちゃんの頭のにおいをかがせて~!」と多くのママ社員が集まり、あのにおいを懐かしんで大変盛り上がったんです。

実は、5〜6年ほど前から「あの幸せなにおいをなんとか商品化できないか……」と個人的に考えていたのですが、この出来事をきっかけに「ママはみんな赤ちゃんの頭のにおいが好きなんだ」という確信に変わり、商品化に踏みきりました。

――どのようにして香りを再現した?

【岬さん】 正直、かなり苦戦しました。商品自体は8か月ほどで完成したのですが、そのうちの6か月ほどはにおいの再現に費やしています。

「赤ちゃんの頭のにおい」とひと口に言っても、赤ちゃんが100人いればにおいも100通りありますし、言葉で説明するのも難しい。そのため、何度も試作を行い、その都度、ママ社員からの意見を集めて近づけていきました。

数十種類の試作品を作りましたが、「もう少しミルク感を」「もっと甘い感じで」「あぶらっぽさを抑えて」など、さまざまな声をもらいながら改良を重ね、完成しました。

もちろん、完璧に一致するにおいを作ることはできないのですが、子育てをしていたころの幸せな瞬間を思い出すきっかけにしていただけるにおいになったと思います。

――反響は?

【岬さん】 SNSでも話題にしていただき、たくさんの共感の声をいただいています。「こんな商品を待ってた!」と喜んでくださる声もいただいていますし、逆に「めちゃめちゃ大変だった時期を思い出す(笑)」という声もあり、においの思い出も人それぞれなんだと感じています。

――どんなシーンで使ってほしい?

【岬さん】 忙しい日々の癒しとして、仕事や家事の合間に使っていただければと思っています。そのため、持ち運びしやすく、デスクに置いてもかわいくなじむデザインにしました。

においがフォーカスされがちですか、もちろん、ハンドクリームとしての保湿性にも大変こだわりました。赤ちゃんのにおいに癒されながら、赤ちゃん肌になっていただけたらうれしいです!

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赤ちゃんと接したことのある人なら、誰しもが記憶の片隅にあるにおい。そんなにおいを再現したハンドクリームの開発背景には、ママさん社員たちの奮闘がありました。フェリシモではほかに、「猫の肉球の香りのハンドクリーム」も取り扱っているのだそう。皆さんも、自分にとっての癒しのにおいを探してみてください。

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