2024北京モーターショーの新技術(1)BYDのサスペンション技術「DiSus-Z」

2024年の北京モーターショーで、BYDは仰望ブランドの新しい豪華なスポーツカー「U7」を発表した。

2024年の北京モーターショーで、BYD(比亜迪)は仰望(ヤンワン)ブランドの新しい豪華なスポーツカー「U7」を発表した。

同時に、「U7」に初めて使用される電動サスペンション技術「DiSus-Z(雲輦-Z)」が業界関係者の注目を集めた。

「DiSus」とはDiSusインテリジェント車両制御システムのこと。BYDが以前発表した「易四方技術プラットフォーム」はXY軸の平面課題を解決し、「DiSus−Z」は車体運動を3次元空間の座標軸と見なし、Z軸の立体課題の解決に力を入れている。

この技術の革命性はその徹底的な電動化の理念にあり、高度に集積化されたサスペンションモーターを採用し、Z方向の調整速度と精度の革命的な突破を実現した。

「DiSus-Z」の調節速度は非常に速い。調節応答速度は10ミリ秒で、あっという間に50回近くの調節を完了できる。この速度は従来のアクティブサスペンションの数十倍で、よりスムーズで安定した走行体験をユーザーにもたらすことができる。

「DiSus-Z」はでこぼこの路面にも突発的な揺れにも迅速に反応し、まるで車体が地面の上に浮遊しているように常に安定した状態に保つことができる。

「DiSus-Z」はサスペンションを介してバッテリーを充電することもできる。

「DiSus-Z」はエネルギー回収機能も大きなポイントだ。サスペンションモーターが動力輸出するため、油液の媒体を除去し、システムのエネルギー伝達損失は小さくなる。

また、サスペンションモーターは直接発電し、エネルギー回収を実現し、バッテリーを充電することもできる。この機能はエネルギー利用効率を高めるだけでなく、車両の航続距離を延長し、より便利でエコな外出体験をユーザーにもたらす。

「DiSus-Z」は創始的な新技術として、BYDの絶えず強化している技術力も示している。BYDの技術開発への投資額は23年だけでも前年比97.4%増の399億2000万元(約8383億2000万円)に達した。このような技術革新も技術投資のリターンと言えるだろう。(編集/CL)

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