ファミコンに家電メーカーも参入? 40年前に発売されたファミコンハードの変遷の歴史

ファミリーコンピュータ ディスクシステム【写真:ENCOUNT編集部】

廉価版や拡張機器も登場

1983年7月15日に任天堂から発売されたゲーム機「ファミリーコンピュータ」(以下、ファミコン)は、根強い人気から廉価版や拡張機器、さまざまな機能を備えた他社製のハードなどが発売されている。本記事では、そんなファミコンの変遷を紹介しよう。

初代ファミコンが世に出た約3年後の86年2月21日に「ファミリーコンピュータ ディスクシステム」(以下、ディスクシステム)が任天堂から発売された。ディスクシステムはファミリーコンピュータ用の周辺機器で、ファミコンに接続すれば専用のゲームソフト「ディスクカード」で遊ぶことができる。ファミコンのカートリッジよりも容量の大きいディスクカードでは、セーブ機能が標準で搭載されていた。

そして、このディスクシステムとファミコンを一体化させたのが、86年7月1日にシャープから発売された「ツインファミコン」である。テレビのRF端子に接続する手間があったファミコンとは違い、AV出力端子が採用されており、手軽にテレビと接続できた。初代のツインファミコンは赤を基調にしたデザインで、後期型は黒を基調にしたデザインになり、コントローラーに連射機能が標準装備されている。

そんなツインファミコンに対し、SNS上では「ツインファミコンを持っている家庭は金持ちのイメージ」「ツインファミコンは当時高級品だったので、1度も触ったことがない」などの声があがっており、当時の子どもたちの憧れのハードだったことが伺える。

シャープはツインファミコンだけでなく、89年に「編集ファミコン」(別名:ファミコンタイトラー)を発売。編集ファミコンはビデオ編集機能を搭載したファミコンで、S端子でのテレビ接続に対応しているため、より鮮明な画質でゲームが楽しめる。ツインファミコンほど知名度はなかったようで、SNS上には「これ、需要あったのかな?」「家に編集ファミコンがあったけど、今思えば結構マニアックな互換機だったと思う」などの声が見られた。

シャープが互換機を発売する一方で、任天堂は93年12月1日に新型のファミコン「ファミリーコンピュータ(HVC-101)」を発売。通称「NEW ファミコン」と呼ばれるHVC-101は、初代ファミコンとは異なりグレーを基調にしたデザイン。コントローラーは丸みを帯び、ABボタンの配置が斜めになったり、テレビとの接続にスーパーファミコン用のAVケーブルが採用されたりと、90年に発売されたスーパーファミコンと似た特長となっている。

そして時が経って任天堂は2016年11月10日に、30タイトルのソフトを内蔵した手のひらサイズの「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」を発売した。現在は生産終了しているものの、初代ファミコンのデザインを再現したミニファミコンに対して「ファミコン世代なので、見た瞬間に当時の気持ちが蘇った」「ミニファミコン買ったら親や兄と思い出話しながら全員で盛り上がった」といった当時を懐かしむ声が多数あがっていた。

今もなお当時のプレイヤーやコレクターなどから注目を集めているファミコン。今後も任天堂は、ファミコンにちなんだ商品を発売するのか気になるところだ。カキMONO.1

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