大分市坂ノ市で18日から萬弘寺の市 名物の物々交換や出店も【大分県】

大分市の萬弘寺で「かえんかえー」の声とともに早朝、物々交換を楽しむ参加者(昨年)
萬弘寺の市の期間中、おむつ替えと授乳用の場所を提供する(左から)工藤祐輔さん、二ノ宮朋恵さん、渡辺美晴さん。奥は萬弘寺の参道=大分市坂ノ市中央のちゃびのパン工房

 【大分】大分市坂ノ市中央の萬弘寺(まんこうじ)周辺で18日から、恒例の萬弘寺の市が始まる。約1400年前に始まったとされる門前市が由来。24日まで寺の広場や参道に70を超える出店が並び、毎日午後9時ごろまでにぎわう。

 地元自治会や商工団体などでつくる萬弘寺の市保存会(河野雄次会長)の主催。名物の物々交換は18日午前4時から広場で実施する。「もらってうれしい物」を持ち寄った参加者が「かえんかえ」と声をかけ合い、明かりがない中で品物を交換する。

 同日午前10時からは5歳~小学生対象の「子ども物々交換」もある。不用になった本やおもちゃ、文房具など計3点までを袋に入れやり取りを体験する。2年生以下は保護者同伴。

 期間中、地元団体が野菜や農産加工品、菓子などを販売。近くの久原公園が臨時駐車場になる。問い合わせは、保存会事務局(097.592.5007)、子ども物々交換は坂ノ市公民館(097.592.0735)へ。

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 萬弘寺の市の期間中、地元の助産師らの有志が、おむつ替えと授乳用の場所を準備し、乳幼児連れの家族の不安に応える。

 助産師の二ノ宮朋恵さん(42)=坂ノ市西=が2018年に始めた。今回は保育士でベビーシッターの渡辺美晴さん(42)=屋山=と、参道の入り口に「ちゃびのパン工房」を構える工藤祐輔さん(40)が加わり、保存会や坂ノ市商工青年部の協力を得て、広場のテント内と同店に机や布団、椅子を置く。店内の授乳スペースは、営業が落ち着く午後から。3人は「感謝の声をもらうと励みになる。地元のママさんを応援したい」と話している。

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