Stockholm Exergiがこれまでで世界最大規模となる永久的炭素除去契約をマイクロソフトと締結したことを発表

ストックホルム, 2024年5月16日 /PRNewswire/ -- Stockholm Exergiは、ストックホルムのバルタン(Vartan)にある炭素回収・貯蔵(BECCS)のバイオエネルギーから333万トンの永久炭素除去を行う契約をマイクロソフト(Microsoft)と締結したと発表しました。この契約は、これまでで世界最大の永久的炭素除去契約です。マイクロソフトへの炭素除去証書の提供は2028年に開始され、10年間継続する予定です。

Illustration Stockholm Exergi BECCS

Stockholm ExergiのAnders Egelrud最高経営責任者(CEO)は「マイクロソフトとの契約は、私たちのBECCSプロジェクト、Stockholm Exergiという企業、そして気候にとって極めて大きな前進です。これにより、私たちのプロジェクトの意義、品質、持続可能性が最大限に認められたことになり、2024年第4四半期の最終投資決定に向けて重要な一歩を踏み出すものです。私は、この契約が野心的な気候変動目標を掲げる企業を刺激すると信じており、今後数カ月の間に、他の先駆的企業とのさらなる取引を発表することを目指しています」と述べました。

この契約は、気候変動の緩和にとって画期的な節目です。排出削減は依然として最優先課題ですが、永久的な炭素除去なくして地球温暖化を摂氏1.5度または摂氏2度を大きく下回る水準に抑えることはできないというのが今日のコンセンサスです。マイクロソフトとStockholm Exergiは、企業の野心的かつ自主的な気候変動目標への取り組みを示すことで、企業がネットゼロ目標を達成し、各国がパリ協定の目標を達成して、切望されている業界の成長に貢献したいと考えています。この発表に基づき、Stockholm Exergiは、財務的に完了するために必要な補完的な国家支援と、民間の炭素除去取引の増加を求める意向です。

2020年以降、マイクロソフトは炭素除去オフテイク契約のポートフォリオを構築することで補完された削減を最優先とする戦略を掲げ、2030年までにカーボンネガティブを達成するという目標を追求してきました。マイクロソフトは、質の高い炭素除去のための基準を公に定め、資金調達可能なオフテイク契約を追求し、学んだ教訓を伝え、その進捗状況を毎年報告してきました。

エネルギー&炭素除去担当のBrian Marrsシニアディレクターは「私たちは、Stockholm Exergiと協力し、同社の先駆的なバルタンBECCSプロジェクトからの炭素除去オフテイクを発表できることを大変誇りに思います。既存のバイオマス発電所を活用することは、世界的な炭素除去のキャパシティを構築するための重要な第一歩です。このケースでは、炭素回収から熱を回収し、それを地域の暖房ネットワークに加える効率性に満足しています。最後に、BECCSプロジェクトではバイオマスを持続可能な形で調達することが極めて重要であり、この点に関するStockholm Exergiの取り組みに感銘を受けました」と述べました。

マイクロソフトとの合意で確認されたように、Stockholm Exergiは厳格な品質要件に従って炭素除去を行います。これには、マイクロソフトとともに開発した森林バイオマスの持続可能な調達基準、ネット除去量の保守的な定量化、包括的なモニタリング・報告・検証(MRV)などが含まれます。

スウェーデン政府の方針に従い、この協定で取り交わされた炭素除去はマイクロソフトが自社の排出を相殺するために使用され、企業の排出削減が国の気候変動目標に寄与するのと同様に、スウェーデンの気候変動目標に適合するものとして透明性をもって報告されます。

BECCS設備について

稼働の折には、Stockholm Exergiのプラントは年間で最大80万トンの二酸化炭素を大気から永久に除去します。

ストックホルム・サイトでの本プロジェクトに関する環境許可は、今年の3月28日に取得済です。炭素回収ユニット、液化と中間貯蔵の建設は2025年開始を予定しており、2016年から稼働しているStockholm Exergiの既存のバイオマスベース複合火力発電所に追加されます。プロジェクトのバイオマス原料は引き続き保護されます。これは森林を持続可能に管理し、影響を受けやすい地域を守り、安定した炭素貯蔵を確保するためであり、それと同時に長寿命の木材製品に使用される丸太から原料を調達しないようにするためです。永久的な地下貯蔵は北欧地域で行われます。

この永久的炭素除去は、今年第4四半期に予定されているStockholm Exergiの最終投資決定を条件としています。最終的な投資決定に向けて、Stockholm Exergiは自主炭素市場に関する他の契約も締結することに加え、年内に締結される予定のスウェーデンのBECCS支援プログラムへの参加に成功することを目指しています。また、プロジェクトの資金は、EUイノベーション基金からすでに交付されている資金に依存しています。政府援助やEU基金にかかわらず、プロジェクトが財務的に完了するには、自主市場における炭素除去ユニットの販売による追加収入が必要です。このビジネスモデルは、マイクロソフト(および他の民間バイヤー)との契約とEUの資金および国家支援を組み合わせたものであり、気候変動対策のための国家予算内で、官民の共同資金調達がどのようにして永久的な除去と除去プロジェクトの数量を最大化できるかについての強力な証明になります。

Stockholm Exergiについて

売上高7億ユーロのスウェーデン有数の地域暖房会社であるStockholm Exergiは、スウェーデンのストックホルムにおける持続可能で循環型の暖房・電力・冷房ソリューションの先駆的企業です。Stockholm Exergiはデータセンターからの熱回収、高度な廃棄物分別からインテリジェントなエネルギー管理に至るまで、革新的なソリューションを発表してきた歴史があり、現在は欧州連合(EU)で最大の永久的炭素除去サプライヤーになることを目指しています。Stockholm Exergiは、ストックホルム市と欧州の大手年金基金(APG、Alecta、PGGM、Keva、AXA)のコンソーシアムによって所有されています。

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