害虫駆除の高額請求トラブル急増、100円グッズの企業呼びかけ

早くも25度以上の日が続き、初夏の陽気を感じる今日この頃。そんな暑くなってくる頃に出くわすようになるのが害虫だ。

害虫駆除に関する高額請求の被害が増加

コバエや蚊などの身近な虫をはじめ、ムカデやトコジラミ、お米の虫、さらには現在兵庫県全域で大量発生により注意報発令中のカメムシなど、害虫の種類もさまざま。なかでも特に苦手だという人が多いのがゴキブリなのではないだろうか。

■ 広告で見た金額と違う…!高額請求の被害が続出

ネットの価格と全然違う!?害虫・害獣駆除のトラブルにご注意!(国民生活センター公式サイトより)

家のなかで出現するや、家中大パニックとなってしまうなど、どうにも困った存在のゴキブリ。近年ではそんな状況を解決すべく、害虫駆除の業者を利用する人も増えているそうだ。

しかし、そういった業者を利用した人のなかには、広告で見た値段とは異なる高額な料金を請求されたなどの被害が相次いでおり、2023年には前年度の約1.5倍となる2000件以上もの相談が消費者センターに寄せられたという。

■「触らずに後処理ができる」虫嫌いに画期的なアイテム

こういった被害に遭わないためにも、自分で害虫が駆除できるに越したことはない。「殺虫剤で駆除できても、その後処理が・・・」といった悩みに応えてくれるのが、大阪・堺にある工務店「バリアホーム」の社長・堀 保さんが開発した「ゴキすぅ〜ぽん」だ。

掃除機のノズルに取り付けて害虫を吸い込み、内部の特殊粘着剤により捕獲。その後、付属のフェルト玉を吸い、それごとゴミ箱に捨てることができるという同商品。害虫に触れることなく後処理がおこなえる手軽さで、SNS上でも話題となった。

「バリアホーム」の商品「ゴキすぅ〜ぽん」

堀社長は、「特にひとり暮らしの若者が、頼れる人もおらず、こういった害虫駆除業社に高額請求されているケースを耳にします」と被害のニュースに心痛めていたといい、「駆除専用の殺虫剤はたくさん販売されていますが、後処理グッズはあまりないのが現状です。この商品は虫嫌いの人が、苦痛なく、便利に、安全に使用できるようにと開発した商品ですので、ぜひ活用していただきたい」と呼びかける。

「ゴキすぅ~ぽん」の使い方

この商品は、「家族みんな、ゴキブリ(以下、G)がかなり苦手で・・・。なんとかスプレーなどで天へ行っていただいても、そのあと処理に困ります。そこで、コロナ禍で時間ができたこともあり、Gを触らずに処理できるアイテムを、との思いから開発しました」と経緯を話す堀社長。使った人からは「ガチで虫触れない私には神商品だった」など反響も多いという。

使い方は簡単で、殺虫スプレーをかけて弱らせ、掃除機に装着して5秒でゴミ箱まで完了する。「掃除機のホースの分の距離があるので、害虫から離れることができますし、吸うと中の粘着にくっつき、付属のふわふわボールを吸うことでフタになり虫が出てこれなくなります。また、ゴミ箱のフチに、掃除機のホースをトントンと叩くだけで、勝手にゴキすぅ~ぽんが落ちるように設計していますので、触れることなく後処理をおこなうことができます」と説明。

また、「本体はリサイクルの段ボールで、粘着は、水性の粘着、内蔵のフィルターは、不織布、ふわふわボールは、フェルトを使っているので、お子さんやペットのいるご家庭でも安心して使ってもらえます」とのことだ。

ちなみにゴキブリ以外にも、蛾、カメムシ、蜘蛛、マイマイガ等の害虫にも使用可能(一度に5匹まで吸い込み可能)。これから害虫が増える季節に備えて、家にいくつか常備しておくと安心できそうだ。「ゴキすぅ〜ぽん」(1個110円)はダイソーやキャンドゥなどの100円ショップで購入できる。

取材・文/野村真帆

© 株式会社京阪神エルマガジン社