「ガーデンライフ:夢の庭をつくろう」プレイレポート!四季折々の空間で花々に囲まれた理想の庭園づくりを楽しもう

3gooは、PS5/PS4/Nintendo Switch用ソフト「ガーデンライフ:夢の庭をつくろう」を本日5月16日に発売した。ここでは、本作を一足早く遊んだ先行プレイレポートをお届けする。

本作は、理想の庭園を作り出せる園芸シミュレーションゲームだ。街の住人とコミュニケーションを図りながら少しずつ庭園に賑わいを取り戻していく「ストーリーモード」と、あらゆる要素を自由に楽しめる「クリエイティブモード」があり、好みに合わせて選ぶことができる。

ストーリーモードをクリアしないとクリエイティブモードを遊べないといった制限もないため、すでに作ってみたい庭のイメージがはっきりしているなら、最初からクリエイティブモードでプレイするのもオススメだ。

■多種多様な花を咲かせ、住人の心を癒していこう

ストーリーモードでは、プレイヤーは亡くなってしまったコミュニティガーデンの管理人「ロビン」に代わり、荒れ果てた庭園を再び蘇らせることになる。ロビンがやろうとしていた「ToDoリスト」の達成を目指しつつ、まずは雑草や岩を取り除き、花の種を植えるスペースを確保しよう。

庭の中であればほぼどこでも種を植えることができ、じょうろで水を与えれば間もなく成長して花を刈り取れるようになる。花以外の茎部分を切ると「落ち葉の山」が手に入り、これをコンポスターへ入れると一定時間で肥料に変換できる。やれることがなくなったらバスで帰宅し、時間を進めよう。

植物の成長にはこまめに水を与えることと、虫がついてしまったら殺虫剤を散布することが大切で、そのまま放っておくと当然枯れてしまう。枯れてしまっても種は残るので再び植え直せば問題ないが、常に様子を見ておこう。殺虫剤は村の広場にある園芸店に無料で置いてあるので、忘れずに貰っておくといい。

ちなみに花は肥料を与えたり、一晩経過したりすると再び咲いてくれるが、何度か繰り返すと成長が止まってしまう場合もある。その時も一度シャベルで掘り起こし、種に戻して植えると再び花が咲く。

花を咲かせて刈り取るサイクルが把握できたら、次に目指すのは便利なアイテムを揃えるためのお金稼ぎだ。

新しい花の種はもちろん、じょうろのように何度も水を溜めなくていいホース、常に水を撒いてくれるスプリンクラーをはじめ、雑草を自動でまとめてくれる「ウィーディントン」、害虫が花に寄り付かなくなる「バグ・ホテル」を設置しておけば放っておくだけで花の成長を見守れる。非常に便利だが購入にはそれなりの対価が必要になるので、コツコツ稼いでいこう。

序盤は住人から特定の花を求める依頼が届くので、順番にクリアしていけば報酬でお金が手に入る。これを繰り返していくと、やがてイベントが発生して広場に「売店」が登場。ここでは、庭で刈り取った切り花や、花を加工したブーケ、余った種などを並べておくと翌朝には売上が手に入るようになる。

ひとまず、何かと大量に手に入るが序盤は肥料以外の使い道がない「落ち葉の山」を「ラッピングペーパー」に加工してこまめに売ると、元手がかからず確実にお金が手に入るのでオススメだ。

同様に住人の依頼をこなしていくと、やがて瓦礫でふさがっていたエリアや橋が壊れて進めなかったエリアにも種を植えられるようになり、あわせて住人の要求も園芸店から手に入る種類だけではなく、珍しい花が求められるようになっていく。

植えた花からは一定確率で新しい品種の種が手に入れられるので、依頼されたら欲しい品種の花をできるだけ多く植えてみよう。ここはどうしても運に左右されてしまうので、焦らず気長に過ごすといい。依頼の報酬としてお金だけではなく、カラフルなじょうろや豪華なシャベルなどユニークなアイテムも手に入るので、並行して進めよう。

庭園での最終目標は「温室」の解放だ。この中では水やりや防虫も不要で、珍しい品種も手に入りやすくなる。建物の中になるので種を蒔くには鉢植えなどが必要になるが、植物図鑑をコンプリートするためにも大いに活用しよう。植物図鑑には育成にまつわるメモも記載されているので、参考にするといい。

■珍しい品種を集めてパビリオンを完成させ、デコレーションで庭園を飾り付け

物語のクライマックスとしては、ロビンの友人「ジャスミン」が手掛けていた「パビリオン」で飾るオブジェを完成させるために多種多様な花を集めることになる。パビリオン自体はかなり早い段階で解放されるが、珍しい品種の花が大量に必要となる。まずは温室を解放して植物図鑑をコンプリートし、そこから必要な花を咲かせていくほうがスムーズに進められるだろう。

ジャスミンをはじめ、ロビンの姉「ローリー」、園芸店の店主「レスリー」といった住人たちは、身近な存在を失った悲しみに包まれながらも前向きに生きようとしている。そんな彼らの心を癒すため、さまざまな人生の思い出に紐づいた花を咲かせて納品するのが目的だ。

そして亡くなったはずのロビンだが、何故か主人公には姿が見えるし声も聞こえる。彼女も庭園や残された人たちのことが気がかりだったようなので、生まれ変わった庭園の姿を見せてあげよう。

また、庭園は花を咲かせるだけではなく、デコレーションアイテムを使って自分好みに飾り付けられる。カエルやノーム、アヒルなどの置き物から花を植える植木鉢、椅子、ベンチ、柵、アーチ、テーブル、柱、飛び石、池をはじめ、苔の生えた岩なども用意されている。園芸店に売っているものを購入する、またはそれを元にアイテムを組み合わせてクラフトすることで入手可能だ。

庭園のデコレーションを始めるとお金がいくらあっても足りなくなるので、ストーリーモードでデコレーションにこだわるならしっかりお金も稼ごう。

クリエイティブモードでは、すべての品種の種が揃い、お金も不要でアイテムを手に入れられる状態でゲームが始まる。ストーリーモードでは依頼やお金稼ぎの関係で、どうしても「必要な花を必要な分だけ植える」という方向になりがちだが、クリエイティブモードでは「このデコレーションにぴったりの花を植えよう!」など、自由な発想で作り込んでいける。植えた花も道具を使えばそっくりそのまま植え替え可能で、細かな位置まで調整できる。

このほか、ストーリーモードではバスで帰宅するたびに1日が進み、30日おきに春、夏、秋、冬と季節が変わっていくが、クリエイティブモードでは季節も自由に変更できる。舞う花びらや落ち葉、雪など季節感のある景観を含めたデコレーションも考えていけるのが嬉しいところ。

花やデコレーションの設置数に上限はあるため、残念ながら庭園を花で埋め尽くすようなことはできないが、大きく広がる品種などを選べば一面の花畑っぽい庭園を作ることも可能だ。なお、クリエイティブモードでは実績が解除されない点にだけ注意しよう。

■ゆったりのんびり花を植えているだけなのに、何だか楽しい

実際に遊んでみたところ、当初はもっと創造力を試されるクリエイティブなゲームかと思ったが、まずは依頼に沿ってさまざまな花を育てたり、花を育てるための環境を整えたりするコツコツプレイにすっかりハマってしまった。箱庭やハウジング要素が好きなプレイヤーはもちろんだが、「○○を納品してほしい」というタスクをこなす、お金を稼ぐといったルーチンワークが好きなプレイヤーにも意外とオススメだ。

そしてガーデニング専門家が開発したということもあってか、花の存在感やディティールはもちろん、サイズや感触などもかなりリアルに思えた。

例えば、ゲーム内での剪定はハサミで少しずつ行うことになるが、アジサイやバラ、ヤツデなどは結構な労力がいる。実際、筆者はアジサイの剪定を行ったことがあるのだが、育ちきったアジサイの茎はだいぶ固く、かなり手ごわい存在だった記憶がある。ゲーム内でもアジサイを切るのに少々苦労しながら「そうそう、結構大変なんだよなこれ……」としみじみしてしまった。

そんな花の育成サイクルにはすっかりハマったものの、庭作りには「この手の美的センスがまったくないんだが……!」と尻込みしつつ悩んだが、庭園そのものの雰囲気が完成されているので適当に植えても勝手に絵になってくれる。

それぞれの季節のイメージにピンクやオレンジなどの色を合わせるだけでもちょうどいいバランスになるし、逆に雪が降り積もる冬に色鮮やかな花を咲かせて楽しめるのもこうしたシミュレーションゲームならではだろう。

デコレーションは一般的な日本の庭園には馴染みの薄いアイテムが多いものの、これもとりあえず置くだけで背景によく溶け込んでくれる。重ねて置いたり、上に乗せて下のオブジェだけ取り除いたりもできるので、うまく組み合わせればユニークなことができそうな予感がする。フォトモードも搭載されているので、自慢の庭園が出来上がったらSNSなどに投稿し、今後のプレイの参考にさせてほしい。

そして何より、本作には「猫をなでる」というゲームプレイヤーにとって重要な要素もしっかり取り入れているのは強調しておこう。インベントリ周りにややクセはあるが、美しい花々を気軽に眺めたいプレイヤーから、ハウジング要素の上級者まで、本作が気になった人はぜひプレイしてみてほしい。

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