議長選に稲垣氏立候補 三重県議会、副は小林氏

【所信表明会に臨む稲垣議員(右)と小林議員=県議会議事堂で】

 三重県議会は15日正午、正副議長選の立候補届け出を締め切った。議長選には稲垣昭義議員(51)=新政みえ、6期、四日市市選出、副議長選は小林正人議員(57)=自民党、5期、鈴鹿市=が立候補を届け出た。16日の本会議で投開票される。

 正副議長選の立候補者は、最大会派の新政みえ(21人)と第2会派の自民党(19人)が水面下で調整。中森博文議長は続投の意向も示したが、自民党内での調整がつかなったとみられる。

 稲垣議員は15日の所信表明会で「県議会の改革を全国に発信する」と強調。全国都道府県議会議長会がまとめた「多様な人材が輝く議会のための提言」に基づく取り組みも進めると語った。

 「若者の政治参画と主権者教育の推進」も掲げた。高校生が議会の活動を体験する「高校生県議会」の活性化を図ると説明。生徒の意見を県政に反映させる仕組みを設ける考えも示した。

 議長の任期は申し合わせで2年以内とされる。稲垣議員は所信表明会で「さまざまな課題に対して1年間、全力を尽くす」と述べ、自らの議長任期については1年とする考えを示した。

 吉田紋華議員(共産党、1期、津市)はジェンダーやハラスメントへの認識を尋ねた。稲垣議員は「真摯(しんし)に学ぶべき」と述べ、議員らが認識を深めるための取り組みを進める考えを示した。

 小林議員は「知事と緊張ある関係を保ち、実効性のある議会にする」と強調。「政治不信や投票率の低下といった課題を解消したい」と述べ、議会の広聴広報機能を充実させる考えも示した。

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