<警察署長の横顔>住民の協力あってこそ 札幌白石署・村中俊治さん

村中俊治さん

 地域と手を携えて進む―。この信念の原点は2008年の洞爺湖サミット。現地を管轄する伊達署の交通課長として、検問を張り巡らす大規模な交通規制を敷き、要人を迎える体制を整えた。「警察は住民の理解があってこそ」との思いは今も色あせない。 北大工学部を卒業後の1993年に道警入り。「スポーツが得意で自慢の体力を社会に生かそう」と警察官の道に進んだ。主に歩んだのは交通畑で、警察庁交通局にも出向した。悲惨な輪禍を防ぐべく、交通事故防止の啓発に力を入れてきた。 公営住宅やマンションが建ち並び、転居世帯も多い管内では、住民の協力が欠かせない。「まずは、窃盗事件や児童虐待事案など、暮らしに関わる犯罪の抑止。行政や地域関係者と連携を存分に生かしたい」。趣味はウオーキング。千歳市出身。54歳。

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