攻守“最少”に「満足」のダニエル・ポヤトス監督、火力不足の攻撃に「明確な改善点」

G大阪を率いるダニエル・ポヤトス監督[写真:©超ワールドサッカー]

ガンバ大阪は今後、火力不足をどう改善していくかが課題となりそうだ。

G大阪は15日に味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第14節で東京ヴェルディと対戦。前後を通じて3本のシュート数にとどまった攻撃が迫力を欠き、0-0に終わった。

これで3戦無敗だが、3度目の正直で狙った3連勝も叶わずのダニエル・ポヤトス監督は「試合を通して均衡した展開だった。ドローは平等な結果だと思う」と振り返った。

一方で、「しっかりとコントロールするところは自分たちができた」と前置きしつつ、改めて露呈した攻撃の迫力不足をこう続けた。

「前半のところでもう少し最終ラインをブレイクする動きを入れたかった。後半の始めも相手の流れになったなかで、我慢しながら戦って自分たちの流れを引き寄せられたが、最終的に相手の最終ラインを崩せずに終わった試合展開だった」

この試合の攻撃陣は最前線の宇佐美貴史に岸本武流、坂本一彩、食野亮太郎の2列目。イッサム・ジェバリこそ復帰したが、依然として山田康太、ウェルトン、ファン・アラーノを欠いた。

ゴールがほしい展開で交代カードを余らせたところからも攻撃的選手の不足を感じさせ、指揮官も「ケガ人がいて、ローテーションを組むのが難しいところもある」と漏らした。

そんなG大阪はここまで攻守ともにJ1最少タイの11得点10失点。攻撃が課題となる一方で、守備の方はJ1ワーストタイ61失点を叩き出した昨季から大幅に改善され、武器と化す。

試合数を下回る得点数が物語るように、攻撃が…というところだが、指揮官はここまでの戦いぶりに「今の結果(11得点10失点)に関しては満足している」と話す。

「何にというと、数字というよりはチームの姿勢、振る舞い方というところに満足している。新加入選手がしっかりとエネルギーをチームに与えてくれているというのが1つの大きな要因としてある」

そして、攻撃面にも「攻撃の改善というところに関しては攻撃に明確な改善点がある。普段のトレーニングから改善にも着手し、どう攻撃していくかもやっている」と続けた。

そのなかで、「ウェルトン、ファン・アラーノ、山田がケガでいないし、ジェバリが帰ってきたところ」と台所事情の厳しさも口にしたが、引き続き攻撃構築に努める姿勢を示した。

「そういった選手たちが戻ってきたら、さらなる攻撃の加速ができるだろうし、彼らがいるときにダメージを与えていけるようにやっていきたい。どう攻撃していくかは引き続きトレーニングでやっていければと思う」

昨季と比べても守備の安定感により、勝負にこだわる姿勢を体現する今季のG大阪。攻撃にパワーが出てくるようだと、もっと上を狙っていけるチームになりそうだが、いかに。

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