おうちとホテルの間のようなお宿 長崎・五島の夫婦が開業 家電やキッチン付き「くつろいで」  

「自宅のようにくつろげる場所にしたい」と話す山口さん(右)と妻の悦子さん=五島市武家屋敷3丁目

 長崎県五島市で社会福祉法人を運営する山口和洋さん(48)が今月、同市武家屋敷3丁目に簡易宿泊施設「Coming 武家屋敷」をオープンさせた。「おうちとホテルの間のようなお宿」というコンセプトで、どこかほっとする雰囲気。二次離島の住民支援も視野に、来島者をもてなす。
 山口さんは現在、両親が運営してきた社会福祉法人の理事長を務める。公務員として大阪や東京で長年勤務し、2017年にUターンした。開業は「出会った仲間たちとの再会の場に」との願いを込め、個人経営で妻の悦子さん(50)と二人三脚で切り盛りする。
 自宅敷地内の空き地に建設し、木造平屋建て。計5部屋のうち2部屋を宿泊施設として開放し、3部屋は賃貸住宅として貸し出す。日当たりが良く「自宅にいるような空間」を演出し、1部屋1~2人向け。キッチン・家電完備で、Wi-Fiも利用できる。
 施設の役割として、二次離島の住民向け支援も挙げる。例えば、奈留島から本土に出張する際、船便の接続次第で、1泊2日の日程が難しいケースがあるという。本土や福江島への通院時に荒天で船便が欠航するケースなど、さまざまな困り事を想定し、割引料金で活用してもらう考え。
 山口さんは「自宅のようにくつろげる場として、島内外の人たちに活用してもらいたい」と話す。宿泊は1人1泊7千円(2人1泊1万1千円)から。申し込みはインターネット予約のみ。

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